キックボクシング

【10/16大会】秋元皓貴、バンタム級デビュー「成長した姿見せる」

2020年10月14日

空手世界チャンピオンの秋元皓貴が約15ヶ月ぶりのキックボクシングマッチで、バンタム級ファイターとして、ONEチャンピオンシップに参戦する。

10月16日(金)の「ONE:REIGN OF DYNASTIES II」(シンガポールで事前収録)で迎え撃つのは、ONE公式アスリートランキングの3位コンテンダー、ジャン・チェンロン(中国)。

勝てばONEスーパーシリーズの日本選手として初のランキング入り、そして世界タイトルへの挑戦へ大きなステップになる一戦。

28歳の秋元は「勝って、ランキング入りして、タイトル戦線に食い込んでいけたらと思う」と、モチベーションを高めている。

秋元は、2007年に15歳でキックボクサーとしてプロデビューし、19勝0敗のプロ記録を打ち立て、国内シーンを席巻2014年には幼い頃から取り組んでいた空手に取り組み、全世界フルコンタクト空手道連盟(WFKO) 男子軽量級世界チャンピオンに。そして2018年、キックボクシングでプロ復帰を目指してシンガポールに拠点を移した。

2019年1月にONEデビュー。最近ONEストロー級ムエタイ世界タイトルに挑戦したジョシュ・トナー(オーストラリア)をユナニマス判定で下したONEではフライ級で計3戦に出場し2勝1敗としたが、今回はバンタム級に階級を上げる。

このため秋元は2019年7月、 ケニー・ズィ(オーストラリア)戦で勝利した直後から、体を作り上げてきた。

「過去3試合は減量がきつかったと言うのが(階級変更の)一番の理由だ。64キログラムを下回ると動きが悪くなっていた」と、秋元は振り返る。

「その試合(ズィー戦)で、左拳を骨折した。1年ぐらい試合ができない感じだったので、その間に体を作って上の階級にできたらと思っていた」

体幹や下半身を中心に鍛え、1年以上前から準備をしてきた秋元は「しっかり仕上がっていると思う」と、自信を見せる。

「コーチたちからは、パンチも蹴りも重くなったと言われる」

一方、対戦相手のジャンのプロ戦績は、ムエタイとキックボクシングを合わせて49勝13敗1分。アグレッシブなスタイルと強力なパンチで知られる22歳のサウスポーだ。

ジャンとの対戦が決まった時、秋元は当初「すごく強い選手だと思っていたので、最初はどんな風になるのかな」と、不安を抱いたと打ち明ける。

「パンチ力が強いのと、かなりタフな印象があった。打たれ強さ、スタミナもある」

ジャンは、2019年2月にONEデビュー。3戦3勝し、その年の年末には初代ONEバンタム級キックボクシング世界チャンピオンの座をかけてアラヴァディ・ラマザノフ(ロシア)と対戦。5ラウンドに及ぶ激しい攻防の末にユナニマス判定で敗れ、ラマザノフがONEバンタム級キックボクシングの初代世界王者になった

その試合のジャンのアグレッシブな戦いぶりを見た秋元は、警戒を強めた。

「タイトルマッチでは、ダウンを奪われてからの戦い方が普通の選手とは違うと思った」

「ダウンして、ある程度効いていたと思う。そこで多少時間を稼いだりとかという選手もいるが、しっかり倒しに行って、さらにカウンターを狙いに行っていると言うのが見ていて伝わった 。そういうところが嫌なタイプだな、と思う」

久々の試合の上、対戦相手は強敵。それでも秋元は「練習していく中で今はいけるな、と思っている」と、自信を見せる。

シンガポールで暮らして約2年、秋元は所属するメガジム「Evolve MMA」で、多くの技術を吸収してきた。

「シンガポールに来てから、ムエタイを学びながらキックボクシングをやっていた。最近は(新型コロナウイルスの大流行に伴い)総合格闘技の選手とトレーニングする機会が増えて、キックボクシングや空手やムエタイにない動きも学んだ」

「(総合格闘技の蹴りは)足の運び方や技のつなぎ方が全く違うと思う。自分の中で噛み砕いて、(立ち技で)使えるところを吸収している」

さらに、秋元はサウスポー対策のために、ジムで心強いトレーニング仲間を得た。2競技ONE世界王者のサムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)だ。

「階級は下になるが、サムエーとは結構頻繁にスパーリングをしている。サムエーは反応が早く、(ファイティング)IQが高いので、本当にためになっている」

準備を万全に整えた秋元は、ジャンの攻略方法を明かす。

「パンチはすごく強いと思うが、蹴りや遠い間合いは僕の方が有利だと思う。その蹴りの距離を潰してくるとは思うので、潰してきた時にパンチのカウンターや蹴りを合わせていきたいと考えている」

「最初のラウンドは、対戦相手の他の試合を見ていると、様子を見ながら一発を狙うと言う感じなので、そのタイミングで僕が逆にガンガン攻撃を当てて、攻撃を散らしながら、倒せる技を探していきたいと思う。2ラウンドくらいから距離を潰してくると思うので、そのタイミングでカウンターを狙いつつ倒しにいきたい 」

また、肉体的進化を遂げた秋元は、敢えて敵の得意分野で勝負をする準備もできている。

「僕は今までONEの試合で蹴りを中心にやってきたが、今回はパンチの選手に対して、パンチを当てていきたいと思っている。そこは注目してもらえたら、と思う」

「しっかり体を作ってきて、パワーも上がってきているので、ダウンをとってKOする、というのはもちろん視野に入れている」

練り込んだゲームプランに、シンガポールで得た経験、ベースアップしたフィジカル。秋元は今週末、ONEの舞台でその進化を披露してくれるだろう。

「(シンガポールでの)生活も慣れてきたし、体、技術面が、Evolve(進化)というジムの名前のように、いろいろ進化している」

「長い期間試合ができなくて、待ってくれていた方もいらっしゃると思うので、その分成長した姿を見せられたらと思う」

もちろん、秋元が最終的に目指しているのはONEの世界タイトルだ。

「チャンピオンを目指す言うことは、目指す人間がいると言うこと。自分はONEのチャンピオンになって、しっかり防衛もして、目指される人間になりたいと思う」

今回の試合で勝ち星を挙げれば、その夢に大きく近づくだろう。

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