【4/29 ONE SAMURAI 1】グレゴリアン、海人との因縁マッチを制しタイトル挑戦に照準「1R目で自分の覚悟を思い知らせる」
4月29日(水)、東京・有明アリーナで開催される「ONE SAMURAI 1」のフェザー級キックボクシングにて、元グローリー世界3冠王者のマラット・グレゴリアン(アルメニア)は海人(TEAM F.O.D.)と対戦する。
両者にとって、果たされなかった因縁はむしろ今回への火種をより大きくしただけだ。
もともと2025年3月の「ONE 172」埼玉スーパーアリーナ大会での対戦が予定されていたが、前日の公式計量とハイドレーションテストでグレゴリアンがフェザー級リミットを0.75ポンドオーバーし、試合は幻に終わった。
海人は部分的なファイトマネー補償とキャッチウェイトでの代替案を提示されたが、これを拒否。その後に繰り広げられた激しい言葉の応酬が、両者の対立に本物の火をつけた。34歳のアルメニア人KOアーティストは、あのとき口にしたことを一言も後悔していない。
「あの瞬間に言う必要があると感じたことを言った。自分にとって戦士のメンタリティとは、どんな状況でも立ち上がることを意味する。でも今は状況が違う。ついにリングで決着をつける。言葉はもういらない。大事なのは行動だ」
その後、両者はそれぞれ試合を積み重ねてきた。海人は3連勝中で今回の試合を迎え、昨年12月のKNOCK OUTではムエタイレジェンドのシッティチャイ・シッソンピーノンを下した。そして、これまで保持していたシュートーボクシング、RISE、KNOCK OUTの王座を返上し、ONEへの本格参戦を誓った。
一方のグレゴリアンは2連勝中だ。直近では昨年11月の「ONE 173」で元K-1王者の安保瑠輝也を撃破した。
グレゴリアンにとって「日出ずる国」への再来日は、それ自体に特別な意味を持つ。日本の観客に最も愛される外国人ファイターのひとりとして、その思いはグレゴリアン自身も同じだ。地元ファンが後押しする相手と戦うことになっても、その気持ちは揺るがない。
「ここは格闘技の聖地だ。ONE SAMURAI 1というビッグイベントで日本に格闘技が大きく戻ってきたことが嬉しい。日本は伝説が生まれる場所であり、このイベントの一部になれることは特別だ。彼のホームだ。たくさんのファンがいるだろうが、自分はそこに集中しない。日本で受ける愛情とサポートはいつも信じられないほどだ。言葉では表せないが、またあの感覚を体験するのが待ち遠しい」
たとえ、対戦相手のホームであっても、グレゴリアンの集中は乱れない。対面に立つ男についても同じだ。試合を巡るあらゆる喧騒の中で、アルメニア人がずっと見つめてきたのはただひとつ——会場でも観客でも言葉でもなく、ゴングが鳴るその瞬間だけだ。元ONEフェザー級キックボクシング世界王座挑戦者は続ける。
「彼は若くてハングリーで、自分を証明したがっている。それはいい、尊重する。でも4月29日、違いを見せてやる。多くを語る必要はない。ただ戦うだけだ。予想は自分の胸の内に留めておく。でも言えるのは、1ラウンドで自分の本気を彼に思い知らせる。これはただの勝利以上のものになる。日本で戦って勝つ——それは特別なことだ」
グレゴリアンは海人を徹底的に研究してきた。直近の勝利だけでなく、2025年5月の「ONE Friday Fights 109」でのモハマド・シアサラニへのONEデビュー戦の敗北も含めてだ。
同じ立場であれば、その敗北をネタに前哨戦で優位に立とうとするファイターも多いだろう。しかしヘマーズジム所属のグレゴリアンは逆の姿勢を選んだ。相手への敬意を忘れず、集中すべきことだけに目を向け続けている
「あの試合は彼のベストパフォーマンスではなかった。試合を見れば明らかだ。でも自分はそこにあまりフォーカスしない。自分自身に集中する。そして自分は彼がこれまで経験してきたのとはまったく異なるタイプのファイターだ。それに自分の経験では、ひとつの瞬間だけは見ない。パターンを研究する。隙を見つけたら、試合は自分の流れになると分かっている。安保璃紅との試合でも、辛抱強く正しい瞬間を待ってから崩していった。海人も背が高いが、パワーは彼よりも低い。適切なタイミングで適応してコントロールを取る」
海人に対して圧倒的な勝利を収めることは、因縁に決着をつける以上の意味を持つ。輝かしいキャリアの中で唯一手にできていないベルト、その王座挑戦権争いで最前列に立つことにもつながるからだ。
これまで2度この階級の頂点を争ったが、いずれも届かなかった。現在スーパーボンが保持するONEフェザー級キックボクシング世界王座への渇望は、今がかつてないほど強い。
「自分が圧倒すれば、次に意味のある試合はひとつしかない。スーパーレックだ。これ以上の議論は不要だ。今の自分はピークにある。すべてが一致する瞬間だ。あの挑戦権は自分にあると信じている。トップの全員と戦ってきた。健康でいられて、すべてが順調な限り、限界まで自分を追い込み続ける」