キックボクシング

【12/6大会】ムエタイの伝説サムエー、キック王座保持に意欲

2019年12月10日

元ONEフライ級ムエタイ世界王者のサムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)は12月6日(金)、慣れ親しんだ競技を一旦離れ、初めてのキックボクシングルールの試合に臨んだ。

36歳のサムエーは、ワン・ジュングァン(中国)とマレーシア・クアラルンプールであった「ONE: MARK OF GREATNESS」に勝利し、初代ONEストロー級キックボクシング王者となった。

用心深い序盤の試合運びから、サムエーは確かなボクシング技術と、積極的な打撃スタイルを新しい競技で披露。序盤の猛攻に耐え、リズムをつかみ、ワンを下したのだ。

「ワンは優れた選手だった。恐るべき対戦相手だった。若く、ハングリーで諦めることを知らない。試合の最終盤でも、向かってきた」と、サムエーは試合を振り返る。

「対戦相手が強く、前に出るタイプと知って試合に臨んだ。たくさん動いて外側から攻撃を仕掛けるというプランだった。接近戦は避けたかった」

「コーナーからは全ラウンドで優勢、という声が聞こえてきた。だがそれを確実にするためにも、もっと攻めて行った。第5ラウンドになると、スコアカードで有利になっている思ったが、もっと戦ってそのラウンドを決めたかった」

「ムエタイの経験がこの試合を通して生きた。自分のゲームプランを実行し、コーナーの指示を守った」

サムエーは、この試合で証明したいことがあった。自身を批判する者に対してだけではなく、自分自身のためにも。30年近くムエタイだけで戦ってきたサムエーは、一見似てはいるものの違った競技で自分のスキルを試したかったのだ。



若くハングリーなだけではなく、経験豊富なワンのようなキックボクサーを相手に、新しいルールで戦うのは容易ではなかった。しかも、ベルトがかかった試合だ。だがサムエーは、真の世界王者のみに可能な方法でやってのけた。

サムエーは、この挑戦が想像以上に困難だったと認める。

「ムエタイでは疲れたら、短い時間クリンチをするなど、対処する方法がある。対戦相手をスイープするなど、時間稼ぎをする戦法もある。一度ダウンを取れば、少しは休めるから」

「キックボクシングでは常に動き回っていないといけない。ノンストップだ。疲れたが、自分の初試合だった。自分のスタイルを変えるのはたやすいことではなかったが、価値のあることだと思った」

「これは単なる一歩目にすぎない。学ぶことも多かったし、キックボクシングをもっと上達させたい。少なくとも、自分はこれができる、ということを証明できたとは思う」

サムエーは両競技出場をこなす気でいるが、ONEストロー級キックボクシングのタイトルを保持するのは新たな挑戦と捉えている。

Sam-A Gaiyanghadao defeats Wang Junguang at ONE MARK OF GREATNESS

今年5月の「ONE: FOR HONOR」で、サムエーは壮絶な5ラウンドの戦い、ジョナサン・ハガティー(英国)にONEフライ級ムエタイ世界王座を譲り渡した。

「ムエタイの世界タイトルを失って悲しかった。今はこのベルトをできるだけ長く保持していたい」

「もう若くはないが、格闘家として進化し続けていきたい。ムエタイでもキックボクシングでも、準備はできている。だが、最初はこのタイトルを守り切りたい」

サムエーは、格闘技史に名を刻むチャンスを得たことと、夢を叶えられたことに対する感謝の気持ちも表した。

「このような素晴らしい機会を与えてもらい、ONEチャンピオンシップとチャトリ・シットヨートンONE会長兼グループCEOには感謝している」

「全ての格闘家は、それぞれ目標を持っている。自分は夢を叶えることができてすごく嬉しい」