【10/4 ONE Fight Night 36】「どちらかがマットに沈む」アウンラ・ンサン、引退試合でKO決着を予告
ONEチャンピオンシップは10月4日にタイ首都のルンピニースタジアムにて「ONE Fight Night 36」を開催。ミドル級MMAにて、元ONEライトヘビー級&ミドル級MMA世界王者のアウンラ・ンサン(ミャンマー)が元ウェルター級王者ゼバスティアン・カデスタム(スウェーデン)と対戦する。
引退試合に臨むンサンだが、その心は平穏だ。ミャンマーの英雄は歴史に名を刻み、ONEミドル級とライトヘビー級MMA世界王座の両方を獲得した。実際、2017年6月にミドル級王座を獲得した時、彼はミャンマー史上初の世界王者となった。その過程で、20年にわたる伝説的キャリアで30勝を積み重ね、驚異的な93%のフィニッシュ率を記録している。
しかしこのキャリア最後の戦いは、同じく元ONE世界王者であり友人であるカデスタムとの対戦であるため、特別な意味を持つ。2人が本当に互いを知るようになったのは2019年、両スーパースターがそれぞれのONE世界王座に君臨していた時である。ンサンにとって、これは私怨ではない。率直に言って、リングの真ん中で自分と立って打ち合うことをいとわない親愛なる友人を相手にキャリアを締めくくることができて興奮している。
「彼は良い人だ。本当に好きだし、彼がとても優秀であることを知っている。そしてファンにとって楽しい試合になるだろう。私たちは打ち合うし、ショーを披露する。」
「結局のところ、彼は彼と彼の家族の面倒を見なければならないし、私も私と私の家族の面倒を見なければならない。そしてファンは楽しめる。なぜなら私たちのどちらも引き下がらないからだ。」
元ONEウェルター級MMA世界王者カデスタムは、93%のフィニッシュ率で15勝を誇る。さらに、KSWの2階級制覇王者ロベルト・ソルディッチを衝撃のTKOで倒し、3連勝の勢いでバンコクに乗り込む。
“ザ・バンディット”の異名を持つカデスタムは驚異的な耐久力とKOパワーで知られており、今やミドル級にステップアップするため、試合に向けてさらに強くなっている期待がある。
しかしそれでもンサンを動揺させない。彼はスウェーデン人が拳が飛び始めた瞬間に違いに気づくと信じている。”ザ・バーミーズ・パイソン”は自分のパワーが友人がウェルター級で遭遇した対戦相手よりもはるかに危険であることを知っているが、カデスタムがレガシー・ジムとオールスターズ・トレーニング・センターでより大きなスパーリング・パートナーとトレーニングしていることも認めている。
「ウェルター級の選手と比べると、私はそれ以上の強打を持っている。それは確かだ。私の骨はウェルター級よりも硬い。しかし同時に、以前話したことがあるが、彼は私より重くなる。」
「良い体重ではないかもしれないが、それでも彼は私より重くなり、アレクサンダー・グスタフソンのような大きな選手たちとトレーニングしているので、大丈夫だと思う。」
ンサン、カデスタムを分析
ンサンは、自身の引退試合でカデスタムがもたらす脅威を理解している。
このスウェーデン人はムエタイのバックグラウンドを持ち、そのスキルをMMAに見事に落とし込み、最も恐ろしいKOアーティストの一人としての評判を築き、最も完成度の高いストライカーの一人へと進化した。
「彼はどの局面でも優秀だ。ディフェンスも攻撃も優秀で、何でもできる。彼はグラップリングに弱点があるかもしれないが、私はグラップリングをしないので…私たちのショーは殴り合いになるだろう。」
ンサンがカデスタムについて最も尊敬しているのは、ハイライト級のKOだけではなく、試合の過程で自由に戦いを変えることができる点だ。このスウェーデン人は一つの武器に頼らない。流れを読み、戦術を切り替え、対戦相手を翻弄し続けることができる。
「グラップリング以外に彼に大きな弱点があるとは思わない。彼はディフェンス的にも非常に堅実だ。ロベルト・ソルディッチとの試合を見れば、彼の防御は完璧だ。彼は非常に的確で、非常に機動力もあるので、良い試合二春はずだ。」
両選手共に、信じられないほど高いフィニッシュ率と立ち技の武器で観衆を興奮させたンサンとカデスタム。ファンはこの戦いにKO決着を期待する。
「どちらかがマットに沈む、それが唯一の方法だ。それが私たちの友情を称え、ファイターとして、戦士として互いを称える唯一の方法だ。」