「ウズベキスタンの歴史をつくった」ONEフライ級MMA新王者のホルミルザエフ、タイトル戦での衝撃KO勝利を振り返る
アバズベク・ ホルミルザエフが、これ以上ないほど鮮烈な形で歴史に名を刻んだ。
4月29日(水)、東京・有明アリーナで開催された「ONE SAMURAI 1」で、ウズベキスタン出身のフィニッシャーは2ラウンドに衝撃のスピニングバックエルボーを叩き込み、前王者・若松佑弥を仕留めてONEフライ級MMA世界王座を奪取した。
ゴングと同時に両者は爆発的な気迫でぶつかり合い、主導権を奪い合う猛烈な打ち合いを繰り広げた。息つく暇もないペースと容赦ない攻防に、有明アリーナを埋め尽くした日本のファンは熱狂した。
そして2ラウンド4分53秒、ホルミルザエフのスピニングバックエルボーがクリーンヒット。若松がキャンバスに崩れ落ちると、レフェリーが即座に試合を止めた。キャリア15度目のフィニッシュ勝利であり、ONEでの10勝目となった。
ホルミルザエフは試合前から「25分間は続かない」と予告していたが、両者の戦いぶりがそれを証明してみせた。
「試合前から5ラウンドは続かないと予測していた。お互いに打撃スタイルを好むからだ。5ラウンドに備えていたが、もっと早く終わると確信していた」
このフィニッシュをさらに印象深くしたのは、1ラウンドで両者がすでに大きく消耗していたという事実だ。凄まじい攻防が両者のエネルギーを急速に奪い、ホルミルザエフ自身も2ラウンドは技術と同じくらい気力との戦いだったと明かす。
自分のスタミナが尽きかけながらも、相手も同じ状態だと感じ取り、最後まで立っているのは自分だという確信を持ち続けた。
「特に1ラウンド後はものすごいエネルギーを消耗した。2ラウンドに入ったとき、自分か相手か、どちらかが3ラウンドまでに必ずKOされると思っていた」
ウズベキスタンの歴史に名を刻んだ
この日、ホルミルザエフが成し遂げたことの意味は、単なる試合の勝敗をはるかに超えている。この勝利でホルミルザエフはONEチャンピオンシップ史上初のウズベキスタン人MMA世界王者となり、その名を歴史に永遠に刻んだ。一国の誇りを肩に担う存在となった瞬間だった。
「自分自身のためにも、ウズベキスタンのためにも本当に嬉しい。これは歴史的な瞬間だ。ONEチャンピオンシップは世界で最も権威ある団体のひとつであり、このベルトを初めてウズベキスタンに持ち帰る選手になれたことを誇りに思う。自分の国の人々のために歴史をつくった」
ONEフライ級MMA部門にはハングリーな若手と経験豊富なベテランが揃っておいるが、若松がリマッチを要求する可能性も十分ある。
しかし次の挑戦者が誰であれ、ホルミルザエフの意志は揺るがない。苦労して掴んだベルトを誰にも渡すつもりはなく、この階級に長く君臨し続けることを誓っている。
「このONEチャンピオンシップのベルトは誰にも渡さない」