【4/29 ONE SAMURAI 1】平田樹、復活なるか、“レスリングエリート”フォガットに「最初からかっ飛ばして勝ち切る」
平田樹(フリー)のキャリアは、光と影のふたつの時期で語られる。柔道をベースとしてプロMMAの世界に飛び込んだ平田は、最初の7試合で6勝を挙げる鮮烈なスタートを切り、ONEチャンピオンシップのアトム級MMA部門で最も期待される若手のひとりとして頭角を現した。
しかし、その後の5試合で4敗を喫する苦しい時期が訪れ、多くのアスリートが口にしたがらない限界まで自分を追い詰められた。
「練習もしないで格闘技からちょっと離れた期間がありました。勝てないことに対する自信のなさと、試合まで頑張れないという気持ちが強くて、やりたいと思えない時がありました」
「デビュー戦の頃は楽しそうに試合していたし、怖いもの知らずで試合できていたなというのがあって。負けをしてからどんどん内気になっていくというか、怖がる要素も出てきた。それを打ち破った時にまた自分らしい試合が出るんじゃないかなと思っています」
デビュー当時の自分を輝かせていた喜びは、まだ自分の中に確かにある。平田はそう信じており、地元のファンの前でその感覚を取り戻すことを決意している。恐怖と不安がパフォーマンスの足を引っ張ってきたことを自覚する平田にとって、その精神的な壁を乗り越えることは、いかなる肉体的な準備にも劣らない重要な課題となっている。
「もっと試合で見せていきたいなとはあります。怖がりや不安をぶち破っていかないといけないと思っていて、これでもかというぐらい試合で見せたい。そこが今自分の中での壁で、越えられたらもっと自分らしさが出るんじゃないかなと思います」
フォガットの弱点を突く
4月29日の「ONE SAMURAI 1」のアトム級MMAで実力者のリトゥ・フォガットと対戦する平田。フォガットのファイトスタイルを徹底的に研究してきた。インド人レスラーの危険性を正確に把握しながらも、同時に突ける弱点も見出している。フォガットの一面的なスタイルが生む大きな隙を、平田は確実に突くつもりだ。
「レスリングも強いし、今までレスリングをやってきただけあるなというタックルの仕方もあります。フィジカルも強いと思っているので、そこに負けないように練習しています」
「強みはレスリング力で、自分はそれ以外で上回りたいと思っているので、弱点はレスリング以外だと思っています。打撃も寝技の展開も自分の方がいっぱい持っているんじゃないかとは思いますが、組んでみないと本当にわからないので、試合が楽しみです」
フォガットはテイクダウンとトップコントロールを得意とするが、平田は自身の柔道のバックグラウンドがグラップリング局面でのフィニッシュに幅広い選択肢をもたらすと考えている。
フォガットが開始早々にテイクダウンを狙い、得意のレスリング主体の展開に持ち込もうとすることは想定内だ。しかし平田はそのシナリオを恐れるどころか、むしろ好機と捉えている。
「やっぱ組んでくると思うので、その後の展開が自分にチャンスがあるんじゃないかなと思ってるんで、全然組まれても大丈夫なような対策はしていきたいなと思います」
「「組みとグラップリングでしっかり仕留めたいし、勝って次につなげられるようにしたいです。第一回目の豪華なカードの中で埋もれないように、インパクトある試合にしたいと思っています。最初からかっ飛ばして、勝ちきることだけ考えて5分3ラウンド戦いたいです」