【4/29 ONE SAMURAI 1】吉成名高、因縁ソンチャイノーイとの初防衛戦に「死に物狂いでベルトを守る」
4月29日、東京・有明アリーナで開催される「ONE SAMURAI 1」でソンチャイノーイ・ゲッソンリットを相手に初防衛戦に臨むONEアトム級ムエタイ世界王者の吉成名高(エイワスポーツジム)。初代王座を獲得してから人生が大きく変わったが、この25歳は自らの偉大さを証明する準備ができている。
名高はプロ戦績66勝6敗、40連勝中という圧倒的な実績を引っ提げてこの防衛戦に臨む。2025年のONEデビュー以来4戦全勝。直近の「ONE 173」ではヌンスリン・チョー・ケットウィナーを下して初代王座を獲得した。
あの夜以来、名高の生活は目に見えて変わり始めている。ONE世界王者としての認知が、タイでも日本でも、どこへ行っても自分を待っていた。
「昨年11月のタイトル戦から半年弱が経ちましたが、タイへ行った時やONEの会場、日本でも多くの方に声をかけていただくようになって、時間が経つほど自分がONEのチャンピオンなんだという実感が湧いてきています」
名高は日本人初のONEムエタイ世界王者という立場に深い誇りを持っている。そのベルトには日本格闘技の歴史が宿り、自身が捧げてきたムエタイへのさらなる責任感が伴う。
「もともとはラジャダムナンやルンピニーといった伝統的なスタジアムのベルトを目指してきましたが、現代ムエタイにおいてはONEのチャンピオンが世界一という認識が、タイ国内でも強いと感じています。そのベルトを日本人で初めて巻けたことは大きな誇りですし、エイワスポーツジムのみんなと積み重ねてきたものが世界一につながったという実感があります」
そして初防衛戦は一度拳を合わせたよく知っている相手だ。名高とソンチャイノーイの最初の対戦は2023年で名高が勝利を収めた。その敗北以降、ソンチャイノーイはONEで10勝1敗の戦績を築き上げ、再戦までの3年間で大きく成長した。名高は相手を決して軽く見ていない。
「一度対戦して自分が勝っていますが、その後の時間は長く、彼もONEで連勝を重ねてきました。前戦は敗れたものの内容は非常に良く、復帰戦も勝って今回を迎えています。だからこそ過去に勝っているからといって油断は一切なく、新たな強敵と戦うつもりで臨みます」
スピードで挑戦者を圧倒する強い自信
名高はソンチャイノーイの危険性を認識した上で、王座を守るためのゲームプランを明確に描いている。ソンチャイノーイの打撃力はアトム級でナンバーワンだ。しかし名高は、スピードこそが決定的な差だと考えている。相手の予想を超える速さで動き、ソンチャイノーイが頼るタイミングとリズムを崩す。それが王者の戦略だ。
「一発一発の破壊力はこの階級でナンバーワンだと思いますし、そこにスピードもあります。ただスピードの面では自分が一番でなければいけないというプライドがあるので、そこでは絶対に負けたくありません。自分より速い相手と戦った経験はソンチャイノーイ選手にはあまりないと思うので、自分のスピードで上回って相手を戸惑わせたいと考えています」
有明アリーナは、名高がこれまでで最高のパフォーマンスを披露するのにふさわしい舞台だ。地元・日本のファンの前での初防衛戦、名高が求めるのは勝利だけではない。フィニッシュとパフォーマンスボーナスも狙っている。
「王者らしく圧倒的な内容でKO勝ちしたいです。ONEでは4戦してきましたが、まだボーナスを獲得できていないので、それをしっかり取れるような試合を見せたいです」
「ここで勝つか負けるかで自分の格闘技人生は大きく変わると思っています。負けても後悔がないと言えるほど仕上げて試合に臨まなければ勝てない相手だと思っているので、本当に死に物狂いでベルトを守りにいきます。日本のファンの期待をさらに上回るような試合を見せたいです」