【3/23 日本大会】スーパーレック、ONE連勝で世界的スーパースターに、その名声を語る

ONEバンタム級ムエタイとフライ級キックボクシングの世界王者である“ザ・キッキング・マシーン”のスーパーレック・キアトモー9(タイ)。彼は間違いなく世界最高のパウンド・フォー・パウンドのストライカーであり、ここ数年で格闘技界全体においてもスーパースターの地位を築き上げた。
3月23日にさいたまスーパーアリーナで開催される「ONE 172:武尊 vs. ロッタン」でスーパーレックはバンタム級ムエタイ世界統一王座決定戦で、暫定王者のナビル・アナン(アルジェリア/タイ)と激突する。
2021年から無敗の快進撃を続けるスーパーレック。現ONEバンタム級キックボクシング世界王者のジョナサン・ハガティー、元ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンのロッタン・ジットムアンノン、日本を代表するキックボクサーの武尊など、数々の世界トップ選手と戦い勝利を収めてきた。
この珠玉の名勝負により、一気に世界的な知名度を手にしたが、29歳のスーパーレックは最近、自身のスターとしての力の高まりと、それに伴うプレッシャーへの対処方法についてonefc.com に語った。
「自分がこれほど有名になるとは思っていなかった。この団体で戦うチャンスを与えてくれたONEに感謝しなければいけない。高まる名声にどう対処しているかと聞かれたら、私はただ自然に振る舞うだけ。私はスポットライトや名声に夢中になる人間ではない。」
世界最大の格闘技団体に参戦したことが、大きな名声への最初の大きな一歩だったとスーパーレックは語る。事実、ONE参戦から数々の世界トップの強豪勢に勝ち続けることにより、彼の人気は高まり続けた。
そして決定的だったのは、昨年1月に開催された日本大会「ONE 165」メインイベントでの武尊戦だ。武尊と壮絶な激闘を繰り広げ、ONEフライ級キックボクシング世界タイトルの防衛に成功した時、“ザ・キッキング・マシーン”の名前は世界中の格闘技ファンの耳に届いた。
「私が有名になった転機は、ONEに参戦したこと。私は下馬評振りと言われた多くの試合で勝利し、そのことで益々有名になった。特に武尊に勝った試合では、キックボクシングルールでは彼に勝てないと多くの人から戦前に言われたが、実際は私が彼に勝ち、私のフォロワーはかなり増えた。」
「あの試合の後、私は多くの日本ファンを獲得した。来日してムエタイのセミナーを行うと、何百人もの人々が学びに来た。」
待望の再来日となるスーパーレック。ONEチャンピオンシップの立ち技部門の顔になった一方で、自分が次世代のロールモデルでもあることを強く意識している。
「私は常に熱心に練習し、規律正しい態度に努めている。多くの若いファイターが私を尊敬しているからだ。私を通して、みんなが何かを学べる為にも、良いことを伝えるよう努めている。」
スーパーレック、ジム新設と将来の展望について語る
名声を手にしたことで、今のスーパーレックには格闘技以外にも様々なチャンスが訪れている。
現在はタイに新しくオープンしたムエタイアカデミーの発展・成功に注力しているスーパーレック。そのジムで、練習生はキック以外の多くのことを学べると語る。
「私はノンタブリーに自分のボクシングジム『MCスーパーレック』を運営している。多くの人達に来てもらい、ムエタイを学んだり、トレーニングをしてもらいたいと思っている」
「若い練習生たちに、自分の蹴りのスキルやその他のテクニックを伝えたい。ジムで蹴りだけしか使えないと、あなたの動きは相手に完全に読まれると思う。」
ムエタイ以外にも将来の起業計画を持っているスーパーレック。今は食料品店の開店を計画中だ。
30代手前ながら、これから先も多くのビッグマッチがファンから期待されているが、現役生活をいつまで続けるのか、別業界に転身するのか、模索中だという。
「他にも興味があるビジネスや事業があるんだ。自分のジムを経営することに加えて、母のために食料品店を開きたい。実際、既に計画している。」
「10年先の将来について、自分がどうしているかわからない。アスリートやジムのオーナーとして格闘技界に留まるかもしれない。将来が楽しみだ。」