【11/16 ONE 173】「自分独自のムエタイをみせる」吉成名高、初代アトム級ムエタイ王座獲得へ
ONEチャンピオンシップは11月16日に東京・有明アリーナにて「ONE 173」を開催。ONE初代アトム級ムエタイ世界王座決定戦で、吉成名高(エイワスポーツジム)とヌンスリン・チョー・ケットウィナー(タイ)が対戦することが決定した。
この24歳のスーパースターは、”八肢の芸術”ムエタイにおける反射神経、冷静さ、そしてあくなき向上心で長らく称賛されてきた。数々の勝利は彼を階級史上初の世界王者にするだけでなく、最も明るいライトの下で栄光に昇りつめた日本の偉大な選手たちの殿堂に名を刻むことになるだろう。
母国ファンの前でベルトを賭けて戦うプレッシャーは多くのアスリートを打ち砕いてきたが、名高はその重圧に屈することを拒む。彼にとって、ルーティンは変わらない。同じ日々の修練、過去より鋭くなるための同じ努力である。
「自分は常にどの大会、どの場所で試合する時も同じモチベーションで試合をして、常に自分のベストを更新するという気持ちでトレーニングに励んでいます。」
「今回タイトルマッチが決まって気合はすごく入っていますが、自分のやるべきことは同じです。ベストの状態を仕上げることだけだと思うので、自分に負けずに毎日練習して、最高の体を作ることを意識しています。」
今年3月の「ONE 172」で名高は3R残り20秒でラック・エラワンにKO勝利。続く3か月後の「ONE Friday Fights 114」でバンルーロック・シットワチャラチャイに何もさせずに完勝。
直近の試合では「ONE Friday Fights 122」で2ラウンドにハマダ・アズマニをダウンさせた後、3ラウンドTKO勝利を飾った。この勝利で連勝を39に伸ばし、今回の世界王座挑戦権への切符を手にしたのだ。
名高はタイのメガスター、ロッタン・ジットムアンノンも本大会にタイトル戦で参戦することを強く意識。自分のムエタイがロッタンと同じくらいの盛り上がりを見せなければいけないと感じている。
「自分はムエタイのタイトルマッチに挑みますが、自分の試合の後、ロッタン選手のタイトルマッチもあります。」
「その試合に負けないような、自分だけのムエタイを見せなければいけないという気持ちがすごく強い。勝ってONEの先にベルトを巻いてる先輩方にバトンを渡したいという気持ちが強い。」
名高、対戦相手のヌンスリンを研究済み
名高の対戦相手のヌンスリンはキャリア100勝以上の戦績を持つ強豪。ONE Friday Fightsで完璧な6戦6勝を記録し、名高と言えども侮れない相手だ。
「ONE Friday Fights 122」では、名高のライバルと高い評価を受けていたソンチャイノーイ・ゲッソンリットに判定2-0で勝利した。ソンチャイノーイから左フックでダウンを奪うなど、その実力の高さを証明し、本戦契約を獲得した。
多くのファンはヌンスリンのアップセットに驚いたが、名高は違った。この試合を現地で観戦した名高はすでに2人の特徴を掴み、ヌンスリンが勝つことを予想していたのだ。
「戦前から(二人の)相性的に1発食らうと危ないというのは思っていました。ヌンスリン選手は相手選手の研究をするタイプだと僕は思っています。ソンチャイノーイ選手の打ち終わりの癖をいつも狙ってるなっていうのは試合を見て思いましたし、そこをついてダウンを取りました。」
ヌンスリンのパフォーマンスは、対戦相手が本物であることを名高に証明した。名高は自分がベルトを手にすることに絶対的な自信を持っているが、油断はない。
「自分の中では(ヌンスリンは)完封的な勝ちだったと思いました。対戦すると思っていたソンチャイノーイ選手にあの様な勝ち方をしたということで、タイトル戦に抜擢されたと思います。タイトル戦の相手として不足なしなので、自分もベストを尽くし、勝ちたいと思います。」