【12/6大会】ティアル・サン、難民として暮らした国での勝利

Tial Thang poses with his teammates and World Champions Aung La N Sang and Martin Nguyen

ティアル・サン(ミャンマー)の「ONE:MARK OF GREATNESS」での勝利は、ただ戦歴に1勝を加えただけではなく、次のレベルに上がっていくために必要な、越えなければいけない壁だったと言える。

Myanmar star Tial Thang 🇲🇲 dominates Kim Woon Kyoum en route to a unanimous decision win!

Myanmar star Tial Thang 🇲🇲 dominates Kim Woon Kyoum en route to a unanimous decision win!📺: How to watch 👉 http://bit.ly/ONEMOGHowToWatch🏨: Book your hotel 👉 bit.ly/ONEhotelplanner📱: Watch on the ONE Super App 👉 bit.ly/ONESuperApp🏷: Shop official merchandise 👉 bit.ly/ONECShop"

Posted by ONE Championship on Friday, December 6, 2019

12月6日(金)にマレーシア・クアラルンプールで開かれた今大会で、26歳のティアル・サンはキム・ウンキョン(韓国)に勝利。格闘技で人生を変えたことを見事に証明した。

「感情がこみ上げてくるような勝利だった」

「自分のことを知っている人は多くない。この国に難民の少年として暮らしていた。夜中に起きて缶を集め、数リンギットで売っていたんだ」

「今回こうして、自分が故郷と呼んでいた場所に戻ってくることができた。とても名誉なことであり、夢のような瞬間だった」

「自分は今、より良い場所、より大きな場所にいる。もう缶を集めていた頃の自分ではない。貧しい少年としてここを去ったが、格闘家として戻ってくることができた」



だがティアル・サンはただの総合格闘家として戻ってきたわけではない。ONEに参戦し、バンタム級の有望株の一人だということを証明してみせた。

レスリングの州チャンピオンに4度輝いたティアル・サンは、キムを相手に劣勢を跳ね返し、バランスの取れた攻撃で相手を圧倒した末、ユナニマス判定で勝利を手にした。

「自分のパフォーマンスはとてもよかった。ゲームプランに忠実だったと思うし、そのおかげで欲しかった勝利を手にすることができた。タフな相手だったが、準備はできていた。強敵だったが勝ちたいという気持ちがとても強かったから」

「第1ラウンド、やるべきことはすべてやった。ラウンドの途中でいいキックをもらって、それが肋骨に入ってしまった。それがなければもっといいパフォーマンスができただろう」

「それ以外は良かった。セコンドの指示をよく聞いたし、とても満足している」

Here comes ground and pound from Tial Thang

米国・フロリダの格闘技ジム「Hard Knocks 365」での合宿中、ティアル・サンは肋骨をケガしていた。そのケガを再び悪化させてしまった時、諦めることは簡単だっただろう。だが彼は痛みをこらえ、戦い続けることしか考えていなかった。

ティアル・サンにはチームメイトとして、ONE世界王者のアウンラ・ンサン(ミャンマー)とマーティン・ニューイェン(ベトナム/オーストラリア)がいた。彼らの影響はティアル・サンの成功にとって最も重要なものだった。

「アウンラ・ンサンがこう言ったんだ。『勝ちたいか?』って」

「『はい、勝ちたいです』と答えた。もし人生で何か欲しいものがあるなら、それは自分の手の中にあるんだ。どのようなことに直面しようと、それがケージの外であろうが中であろうが、それは自分の手の中にある」

「本当に勝ちたかった。それ以外は何も求めていなかった。それがこの試合での最大のモチベーションになっていた」

Following his win, ONE World Champions Aung La N Sang and Martin Nguyen give advice to Tial Thang

ティアル・サンはかつて貧困に苦しんでいたマレーシアの地に戻り、会場に詰めかけた何千人もの熱狂的なファンの前で戦った。多くのファンが3ラウンドの試合を通して彼の名前を叫んでいた。

勝利への決意とマレーシアのファンのサポート、そして母国ミャンマーから応援に駆け付けたファンのサポートのおかげで、ティアル・サンは総合格闘家としてプロ2勝目を挙げることができた。

これでティアル・サンは2勝0敗という完璧な戦績。さらに成長を遂げていつかバンタム級の中心選手になるつもりだ。

「世界チャンピオンになるために総合格闘技をやっているんだ。もしそのつもりがないならなぜ戦うのか自分には理解できない。格闘技を始めた理由はただ一つ、世界チャンピオンになりたいからだ」

「バンタム級の全ての選手と戦いたい。それが自分なんだ。ケガや病気をしてさえいなければ、いつでもどこでも彼らと戦う準備はできている」

ニュースをもっと見る

Suriyanlek Rittidet 1920X1280
Hannah Brady Natalia Diachkova ONE Friday Fights 32 40
Hiroki Akimoto Petchtanong Petchfergus ONE163 1920X1280 4
Victoria Souza Noelle Grandjean ONE Fight Night 20 9
Smilla Sundell Allycia Hellen Rodrigues ONE Fight Night 14 20 scaled
Milena Sakumoto Bianca Basilio ONE163 1920X1280 42
Adrian Lee
Yamin JoachimOuraghi 1920X1280
Jake Peacock Kohei Shinjo ONE Friday Fights 58 65
Superbon Marat Grigorian ONE Friday Fights 95
DC 0823 1
0141