【4/6大会】王者アーセル、防衛戦へ「フルラウンドの戦いにも備え」

ONEの2競技王者のレギン・アーセル（スリナム）は、4月6日（土）の「ONE Fight Night 21」で、ONEライト級キックボクシング世界タイトル防衛に臨む。

挑戦者は、ここまで無敗をキープしているアレクシ・ニコラ（フランス）。タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるこの一戦はアーセルにとってタフな戦いとなるかもしれない。

アーセルの王座を狙うすべてのコンテンダーと同様、ニコラもこの試合をキャリア最大のチャンスと捉えているに違いない。

このことを念頭に、アーセルはONEチャンピオンシップにこう話している。

「組まれた対戦相手はすべて自分を倒そうとしている選手だから、全員危険な相手だと思っている」

「対戦相手は勝ってベルトを奪うために全力でかかってくる。どんな相手でも簡単な戦いなんてない。みんな危険な相手なんだ」

ニコラは今年1月の「ONE Friday Fights 47」でONEにデビュー。マゴメド・マゴメドフ（ロシア）に勝ち、通算戦績を23勝0敗とした。

アーセルは、ニコラが将来の挑戦者になる可能性を考え、このときの試合を見ていたという。そして、その戦いぶりを高く評価し、今回の世界タイトルマッチはお互いの能力を最大限に引き出す戦いになると予想している。

「彼のONEでの初めての試合をライブで見た。スマートなファイターでキックが上手く、コンビネーションもいい。自分にとっていい試合になるだろうし、実力を試す機会になる。彼にとっても、ONE2戦目でベルトをかけて戦うわけだから、いい機会だと思う」

「お互いにポイントを奪い合って、コンビネーションをたくさん繰り出すような試合になると思う。打撃を当てていきたいと思っているが、同時にフルラウンドの戦いにも備えている」

ニコラは「苦戦することになる」

レギン・アーセルはこれまで、ONEライト級キックボクシング世界タイトルを4度、ONEライト級ムエタイ世界タイトルを2度防衛している。このため、世界トップクラスのストライカーとのベルトがかかった試合に慣れている。

対するアレクシ・ニコラは、国際競技空手協会（ISKA）のキックボクシング世界チャンピオンだが、アーセルほどの経験はない。このため、アーセルは今回の試合では、こうした点において自身が有利だと話している。

「自分の最大のアドバンテージは経験値や前に出るプレッシャー、アグレッシブさだと思う。彼はこれらの点で苦戦することになるだろう」

「自分は違ったタイプのファイターだと思う。プレッシャーをかけていくつもりだが、彼はこれを実感するだろう」

「ONE Friday Fights」でのONEデビュー戦では堂々とした戦いぶりを見せたニコラだが、今回は北米のゴールデンタイムで生中継される大舞台でアーセルと対戦することになる。

ここで活躍できるか、重圧に押しつぶされることになるのか。後者の場合は、アーセルはチャンスとして生かすつもりだと言う。

「世界屈指の団体での世界タイトルマッチだから、インタビューも多いし、注目度も高い。日程が近づけば、メディア取材もあるし、注目もされる。こうしたことに耐えられないファイターもいる」

「ファイターを見ていても気づかないかもしれないが、本人の頭の中では重圧になっているということもある。対応できれば大丈夫だが、できなければ自分はそのことに気づく。試合中、もしくは試合の前に気づく。目を見れば、とまどっていると気づくこともある。もし、彼がそのようなら自分は気づくと思う」