総合格闘技

初心者向け「トレーニング・バケーション」ガイド

休暇に世界トップクラスでのトレーニングを組み込む「トレーニング・バケーション」が近年人気をブームの兆しを見せている。

行ったことのない国のローカルな文化を体験しながら世界最高レベルのジムでトレーニングをしようと、より多くの人たちが東南アジアを訪れている。

バケーションで知らない国を訪れてトレーニングキャンプに参加する時は少し緊張するだろうし、どんな体験が待っているのか疑問も出てくるだろう。

そんな人たちのために、格闘技トレーニング・バケーションのためのビギナーズガイドを用意した。インドネシアのジム「Bali MMA」のヘッドコーチ、ドン・カルロ・クラウスからの役立つアドバイスも合わせてお届けしよう。

先入観を持たない

世界レベルのトレーニングキャンプに参加する時、一番重要なのは自分が楽しめるかどうかだ。楽しみながら、新しいテクニックを習得できればいい。

「トレーニングに来る人たちはいつも質問で頭がいっぱいだ。自分からの一番のアドバイスは先入観を持たないこと、そして学ぶことと楽しむことに集中することだ」と、カルロ・クラウスはいう。「学ぶのに一番いい方法は飛び込んで試してみること。だから、恥ずかしがったり緊張したりしないでほしい」

敬意を忘れない

自己陶酔したり、自分だけが正しいと思っている人は誰からも好かれない。これらのジムでは、世界で成功を収めたトップクラスのアスリートやコーチたちが気さくにトレーニングをしてくれる。敬意を持って、親切に、丁寧に振舞おう。

自分が一番強いのだという態度でジムに足を踏み入れるのはやめよう。敬意を持って振舞うことは、大いに役立つだろう。

事前のリサーチ

トレーニングに参加したいジムについて、そして滞在する国については、ある程度事前に調べておくのが好ましい。ジムで提供されているプログラムや国の常識やルール、その地域の人気スポットなどを知っておくといいだろう。

また、多くのトレーニング施設は敷地内に宿泊場所も用意されているが、休暇で訪れる人は近くのホテルに泊まる場合も多い。いずれにせよ、旅立つ前にできる限りリサーチしておくのがいい。

「事前のリサーチは確実にやっておいた方がいい」と、カルロ・クラウス。「訪れる国や地域について、またトレーニングするジムについても情報を集めておくことだ。ジムの正確な位置は? 宿泊はジムの施設内にするか、ホテルをとるか? もしホテルにするなら、ジムからはどのくらい離れているか? 近隣のエリアでできることは?毎日、3〜5時間はトレーニングに費やすだろうが、その後に出かけたり近くのエリアを散策する時間は十分にある。前向きな姿勢で、心を開いて、冒険心を持ってのぞむのがいい」



地元の文化を楽しむ

カルロ・クラウスが前述したとおり、朝から晩までトレーニングをしているわけではない。トレーニングが終わったら、観光したりして休暇もしっかり楽しむのがいい。だからこそ、「トレーニング・バケーション」と呼ばれているのだ。

街を散策してローカルな文化を体験してみよう。ジムで出会った友達が、新しい場所や人々に紹介してくれるかもしれない。

着替えは多めに

東南アジアでは、ほとんどの時間を湿気の多い環境で過ごすことになるだろう。理想的には、汗をたくさんかくはずだ。そのため、着替えを多めに持っていくこと、気候にふさわしい服装をすることはとても重要だ。

「トレーニングのためにも、観光のためにも、着替えを多めに持ってきておいた方がいい。滞在先の気候を調べて、それに合った服を用意しよう」と、カルロ・クラウスは言う。「トレーニングに使う用具を貸し出しているジムもあるが、たいていは使い古されて汚れている。自分の物を持っていくのがおすすめだ。もし荷物を軽くしたいなら、到着してから新しく買うこともできる。真剣にブラジリアン柔術のトレーニングがしたいなら、洗濯中にも替えがちゃんとあるように道着は少なくとも2着持って行くのがいいだろう」

また、東南アジアについて間違ったイメージを抱く人もいるが、ジャングルで過ごすわけではない。ジムは町や都市にあるので、洗面道具や薬を買える店が近くにあるはずだ。洗濯のためのコインランドリーもある。バクテリアを退治して清潔さを保っておくために洗濯は非常に重要だ。クラスの時にひどい臭いをさせていたら、誰もパートナーになってくれないかもしれないのだから。

目標を定める

トレーニング・バケーションで最も重要なポイントの一つは、短期と長期の目標を定めることだ。「新しいスキルをひとつ身につける」「何キロか痩せる」といったシンプルなものでもいいし、「試合に出場する」というような大胆なものでもいい。

「目標を定めるのはとても役立つ。何となくトレーニングをするのではなく、目指す方向性を与えてくれるからだ。目標は現実的にしておくことも重要だ。簡単に達成できる短期目標を立てておくと、長期的により大きな挑戦に向かう時にモチベーションを高めてくれる」と、カルロ・クラウスは話す。

緊張しないで楽しむ

この記事を読んだ後でも、初めてトレーニング・バケーションに向かう時はほとんどの人が少し緊張するだろう。だが、覚えておいてほしい。そんなふうに感じる理由はまったくないのだ。これらのジムには、休暇で訪れる様々なレベルの人に向けたプログラムが用意されている。トップクラスのアスリートやコーチたちも、あなたが彼らから学びたいと思うのと同じくらい、あなたの指導をしたいと思っているのだ。

カルロ・クラウスは「Bali MMA」にやってくるすべての人が、自分は歓迎されていると感じてほしいと思っている。「格闘技のジム全般に対して誤ったイメージを持っている人が多いと思う。ファイトクラブみたいだとか、みんなが攻撃的でいつも殺し合いを繰り広げている、とかね。実際は、真逆だ。初心者のアスリートに合わせてトレーニングを進めるし、格闘技への愛や知識を分かち合えるのを心から嬉しく感じている」

「誰もが楽しめてサポートされていると感じれられる家族のような雰囲気をつくろうと努力してきた。もちろん、プロのアスリートのトレーニングもしているし、レベルの高いトレーニングプログラムも提供している。だが、メンバーの大多数はフィットネスのためか、格闘技ファンで、学び、体を整え、楽しもうと思って参加しているんだ」