【11/8大会】のび太、パシオ、猿田…激戦区ストロー級、王座の歴史

Joshua Pacio DC 3663

11月8日(金)、現ONEチャンピオンシップ・ストロー級世界王者のジョシュア・パシオが、同じフィリピン出身のレネ・カタランと、マニラのモール・オブ・アジア・アリーナでの防衛戦に臨む。

2人のストロー級総合格闘家は、フィリピンで開催される大会としては年内最後の「ONE MASTERS OF FATE」のメインイベントで激突する。

注目の一戦を前に、ONEストロー級世界王座の歴史を振り返りたい。

初代王者はムエタイ世界チャンピオン

2015年5月、初代ONEストロー級世界王座をかけた一戦が、シンガポールで開催された「ONE WARRIOR’S QUEST」で行なわれた。

ルンピニー・スタジアムで3度ムエタイ世界王座に就いたデェダムロン・ソー・アミュアイシルチョーク(タイ)が、ボクシングのスペシャリスト、ロイ・ドリゲス(フィリピン)と準決勝で対決。

両選手は5ラウンドを通じて一進一退の攻防を繰り広げ、シンガポールを拠点にしているタイ出身のデェダムロンが、スタンドとグラウンドの両方で優勢に試合を進めた。

ドリゲスの目に打撃が当たってしまい、第5ラウンド残り91秒の時点で一時中断したが、そのまま判定決着となり、ユナニマス判定の末にデェダムロンがONEストロー級世界タイトルを獲得した。

バンコクでのび太が王座奪取

https://youtu.be/fXzBsnK4VZw

ヤゴ・ブライアン(ブライアン)を相手に初防衛に成功した初代王者は、2016年5月、ホームのバンコクで開催された「ONEKINGDOM OF CHAMPIONS」で、修斗世界王者の内藤禎貴(のび太)を迎え撃った。

しかし残念ながら、王者が想像していた凱旋試合にはならなかった。

当時無敗だった日本のグラップラーは、第1ラウンドこそデェダムロンと打撃を打ち合ったものの、ラウンドが進むに連れてテイクダウンを奪いに行く。

有利なポジションを取り続けたのび太は、パンチとサブミッション狙いで圧をかけた。

そして迎えた第4ラウンド残り1分、ついにリアネイキドチョークに捕らえ、王座を獲得した。

のび太がシウバ相手に王座陥落

のび太は、201610月の「ONE STATE OF WARRIORS」で当時無敗のチャレンジャーだったパシオを下して王座防衛に成功。「チーム・ラカイ」の新星だったパシオを第3ラウンドにリアネイキドチョークで仕留めた。

その約1年後、のび太は再びタイの首都に戻り、Evolveでデェダムロンのチームメートであるブラジリアン柔術の世界王者、アレックス・シウバ(ブラジル)と201712月の「ONE WARRIORS OF THE WORLD」で対戦した。

エリートグラップラー同士の対戦になると思われたが、シウバはのび太のテイクダウンを潰し、試合の大半を通じて打撃を浴びせ続けた。

試合終盤、のび太はグラップリングで効果的に攻めたが、シウバを脅かすことはできなかった。

5ラウンド終了後、ジャッジはユナニマス判定でシウバの勝利を支持。そしてONEストロー級新王者にベルトが手渡された。

のび太が再びタイトル奪取

2018年のONEストロー級世界王座は、3人のファイターを中心に回っていた。そして、各アスリートがそれぞれベルトを腰に巻いた。

シウバは、2018年5月の「ONE GRIT & GLORY」で、のび太を相手に初防衛戦に挑んだ。

インドネシアのジャカルタで開催された大会に向けて、のび太は前回より良いゲームプランは用意していた。前回よりも流れるような動きを披露しつつ、シウバの顔面にコンスタントにパンチを集め、さらにグラップリングの高い技術を駆使し、スプリット判定で王座奪還に成功。

だが、のび太にとって2度目の王座は、短命に終わることになる。

パシオがのび太からベルト奪う

必殺のサブミッション、ザ・パッションロックの開発に成功したパシオは、大会ハイライト級のセンセーショナルな3勝を引っ下げ、「ONE CONQUEST OF HEROES」でのび太とのリマッチに漕ぎ着けた。

2018年9月にジャカルタで行なわれた一戦で、フィリピン出身は、すでに魅力的なスキルセットに加えた新たな一面を披露した。

パシオは、ローとミドルキックで王者を痛めつけると、のび太のテイクダウン狙いをがぶって阻止。マットに引きずり込まれても、見事なグラウンド技術を見せた。

パシオは、最終ラウンドに打撃をまとめ、ユナニマス判定で勝利。ONEストロー級史上最年少の22歳で戴冠した。

猿田洋祐、3ヶ月の王座

2018年と同様に、今年も王座がライバル間で移動する年になった。

パシオの2019年は、修斗世界王者の猿田洋祐との防衛戦からスタート。両者は、1月にジャカルタで開催された「ONE ETERNAL GLORY」で対戦した。

互いに一歩も退かない攻防を繰り広げた一戦になったが、判定の結果、日本のスターがスプリット判定でベルトを獲得。

4月、マニラで開催された「ONE ROOTS OF HONOR」で、両者の再戦が実現し、完全決着という形で勝負がついた。

その決着とは、パシオの豪快KOだ。第4ラウンドを折り返したあたりで、地元のヒーローが蹴りを放った瞬間、スネではなく膝が猿田のテンプルにヒット。この一撃で猿田は意識を失った。

そして、ONEストロー級世界王座は、パシオの腰に戻った。

パシオvsカタラン、王座はどちらに⁉︎

11月8日、パシオはフィリピンの首都で開催される「ONE MASTERS OF FATE」で、カタランとの防衛戦に臨む。

カタランは、若きパシオを蹴散らし、トロフィーケースにベルトを加えられるだけの実力の持ち主だ。現在6連勝中で、その半数を一本勝ちかTKOで収めている。

もしカタランがパシオに勝てば、総合格闘技の聖地において最も熱いストロー級で、引き続き走り続ける。だがもし、パシオがタイトル防衛に成功すれば、地球上でストロー級最強のファイターであることが証明される。

マニラ | 11月8日 (金) | 18時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)

特集をもっと見る

WeiRui 1200X800
Nanami Ichikawa
WeiRui 1200X800
Jake Peacock posing at PK Saenchai Muaythaigym
Regian Eersel Dmitry Menshikov ONE Fight Night 11 64
Marat Grigorian Sitthichai Sitsongpeenong ONE 165 23 scaled
Francisco Lo
Izaak Michell ONE Championship
Mayssa Bastos2
Amber Kitchen Jackie Buntan ONE on Prime Video 5 1920X1280 81
Allycia Hellen Rodrigues Janet Todd ONE Fight Night 8 85
Reinier De Ridder Vitaly Bigdash ONE159 1920X1280 57