いじめに苦しむ豪男児、ONEも支援の手

オーストラリアの９歳少年、クエイデン・ベイルくんがいじめを受けて泣く動画が先週話題となった。

ベイルくんは、低身長などの症状がある疾患を持ち、学校でいじめのターゲットとなっているとして母親のヤラカさんがFacebookに投稿した。

動画には「今すぐ死にたい。ガラスに頭をぶつけたい。誰か僕を殺して。刺し殺して」などと、泣き叫ぶベイルくんの様子とともに、いじめの危険性を知らせるメッセージが添えられている。

世界中で繰り返し再生されたこの動画はONEチャンピオンシップのアスリートの胸も打った。

ONEフェザー級世界チャンピオンのマーティン・ニューイェン（ベトナム/オーストラリア）はTwitterで以下のように呟いた。

「親として、この動画を見るのは、心が引き裂かれる思いだ。この動画は全ての親たちが、子供達にいじめは絶対よくない、と改めて言い聞かせるために役立つ」

チャトリ・シットヨートンONE会長兼グループCEOも、Facebookで支援の意を表明した。

チャトリ会長は「クエイデン、君は、アジアに友達がいるということを忘れないでほしい」と動画で呼びかけ、以下のメッセージを送った。

「信じられないような苦しみと痛みを経験していることと思う。どんなことを経験してきたのか、想像だにつかないけれど、でも、神様は最も勇敢な戦士に困難な戦いを与えるもの。そして、君もその１人だ」

「自分が持っている（シンガポールにある）ジムの『Evolve』にはいじめ克服のためのプログラムがある。今年の夏、もし時間が許せば、自分のゲストとして、家族と一緒にシンガポールに来てほしい」

また、チャトリ会長は、ONEチャンピオンシップには、いじめを克服したアスリートたちも数多くおり、そうしたスターたちとベイルくんが直接会えるように、イベントに家族を招待するとも表明した。

チャトリ会長は、その後ヤラカさんに電話。「クエイデンの家族がシンガポールへの招待旅行を承諾してくれた。クエイデンがいじめに抵抗できるよう護身術を教えたい」などと、21日（金）にFacebookに投稿した。

チャトリ会長は「ご両親や、子供達、いじめはやめましょう。他人に優しくしましょう。現在、世界中でこの価値観が求められています」と、付け加えた。