キックボクシング

驚異の身体能力、アライン・ンガラニのトレーニング法

2020年3月24日

アライン・ンガラニ(香港)は、驚異的な柔軟性、パワー、敏捷性など、その身体能力の高さに定評がある。

ONEチャンピオンシップのエリートアスリートであり、キックボクシングとムエタイの世界チャンピオンに4度輝いたンガラニは、格闘技の技術や、パワーやコンディショニングの向上、試合前の調整のために、何年もハードなトレーニングを積んできた。

ONEの舞台で成功するための近道はない。日々の自律とハードなトレーニングこそが、ンガラニをここまで導いたと言える。

この記事では、ンガラニの普段のトレーニングメニューや食事を紹介する。

1日の始め方

朝8時、ンガラニは、その後のハードなトレーニングのために、軽い運動から始める。

柔軟性の高さで知られるンガラニは、怪我を防ぐためにもストレッチを重視している。

「ストレッチは毎日する。とっても大切だ」

朝食は軽め。朝のトレーニングせションを乗り切るだけのエネルギー供給量だが、重くならない程度だ。

「朝食は、エネルギー供給のために少なめに食べるだけ」

「バナナとオートミール。あまり空腹でなかったら、バナナだけ。重く感じたくないからだ。水と一緒に摂取する。コーヒーが必要と思ったことはない。簡単に起きられる」

最初のセッション

「有酸素運動と高強度インターバルトレーニング(HIT)をするために10時にはジムへ行く」

多少変わることもあるが、ンガラニによると、以下が典型的なトレーニングメニューだ。ンガラニと同様にこなそうとすればかなりの肺活量が必要だ。

トレッドミル、以下を4セット
  • トレッドミル傾斜15:時速12キロで30秒ダッシュ/30秒休憩
  • トレッドミル傾斜12:時速13キロで30秒ダッシュ/30秒休憩
  • トレッドミル傾斜:時速14キロで30秒ダッシュ/30秒休憩
  • トレッドミル傾斜6:時速15キロで30秒ダッシュ/30秒休憩
バーピーとメディシンボール
  • バーピー50回、メディシンボール投げ10回
  • バーピー40回、メディシンボール投げ20回
  • バーピー30回、メディシンボール投げ30回
  • バーピー20回、メディシンボール投げ40回
  • バーピー10回、メディシンボール投げ50回

「かなりハードだが、自分にとってはいい有酸素運動だ」

さっとシャワーを浴びて、残りのトレーニングに備えるために栄養補給。

「多めの朝食だ。卵を6、7個食べる。1、2時間休んで、午後に数時間クライアントのトレーニングをする」

「その後、昼食にはプロテインと炭水化物豊富な多めの食事を摂る。その日の体調によってチキン半分か、丸ごとか。サツマイモと野菜を添える」

技術的トレーニング

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自身が香港で経営するジム「mpakt gym」でクライアントのトレーニングを終えたら、午後に2度目のセッションだ。この時は、実践スキルに集中した練習をする。

「このセッションは、もっと具体的だ。例えば、総合格闘技の試合に出る予定があるなら、寝技や特定の動きを練習する。最大でも1時間から1時間半くらいだ」

「それから、ジムでクラスを1、2コマ教えて、最後のセッションに備えるために間食を摂る。りんごとパワードリンクだ。」

スパーリング

試合が近づいてくると、ンガラニはトレーニング内容も変える。スパーリングを試合が行われる時間帯と合わせて、午後8時半ごろに設定するのだ。

「トレーニングキャンプが佳境になってくると、体を順応させるためにスパーリングを夜間にする。だが毎日はやらない。週に3、4回だ」

1時間のキックボクシング、ムエタイ、総合格闘技のスパーリングは多大なるエネルギーを必要とする。そのため、この過酷な3回にわたるトレーニングを終えた後の食事は1日で最も重要なものだ。

「最後のセッションの後に夕食を摂る。魚とスープ、それから米だ」

「ハードなトレーニングの後は、炭水化物が必要だし、代謝も良くなっているから、回復のために米を食べる」

「1日あたり4千キロカロリーは燃やすから、それ以上埋め合わせないといけない。だから、5千キロカロリー摂取する。栄養の目標値を達成するためにプロテインシェイクを1日に1、2度飲むが、それがなければ不可能だ」

休息と回復

最後のトレーニングを終えて、ンガラニは帰宅。しばしの休息を取り、次の日のトレーニングに備える。

「午後10時ごろ家に帰って、本を読んだり、ドキュメンタリーやテレビ番組を見てリラックスしたり、笑ったりする」

「午前0時までには寝て、8時間睡眠を摂るようにする。とても重要だ」

トップアスリートにとって、回復のための十分な休息は、不可欠。だが、こうしたハードな日々を続けるにはそれ以上に大切なこともある。

自身の能力を最大限活かすため、日々のメニューを行うのに加えて、ジムの経営をこなすには熱意や決意、そして勤労意欲が必要だ。秘訣は、自分が好きなことをやっていること、そして、周囲からのサポートだという。

「自分を律することもできるし、自分はとても自発的な人間だ。自分がやりたいこと、好きなことは分かっている。自分がやろうと決めたことだし、これ以上のことはいらないんだ」

「チームにも恵まれている。いい友達でもあるし、競争相手だ。6人兄弟で育ったから、この感じに慣れている。怠けたら、すぐに落ちてしまう。チームのためにずっとこうしていたいから、頑張り続けるんだ」

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