【6/7 ONE Fight Night 32】怪物エストゥピニャン、無敵の強さは“サルサダンス”にあり!?「その動きを格闘技に取り入れている」

6月7日にタイ首都バンコクのルンピニー・スタジアムで開催される「ONE Fight Night 32」のフライ級ムエタイで、内藤大樹(BELLWOOD FIGHT TEAM)と対戦するジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)。
キャリア無敗の26連勝と勢いが止まらない怪物は、これまで、衝撃のKOパワー、アクロバティックなムーブで数々のハイライトシーンを生み出し、一躍人気選手の仲間入りを果たした。
格闘技界では未開の国コロンビア出身のエストゥピニャン。その強さの秘密は“サルダンスにある”と言われると誰もが驚くのではないだろうか。
エストゥピニャンにとって、ダンスは単なる趣味やカメラが回っている時のことではない。それは彼の活気に満ちたコロンビア文化を反映した生き方であり、格闘技へのアプローチにおいても重要な役割を果たしているという。
「子供の頃、ブレイクダンスの練習をしていました。小さな公園に行って、双子の兄弟と踊っていました。それから学校でダンスを始めたんです。ある日、私たち兄弟は学校でダンスのリハーサルをして、みんなの前で踊り始めたんです。」
「パルクールの練習もして、宙返りとか色々やりました。落ち着きがなく、何でも学ぶのが好きな子供でした。何かを見ると、『ああ、あれをやりたい』って思っていました。だから、全てはそこから始まったんです。」
エネルギーに満ち溢れ、運動能力にも恵まれていたエストゥピニャン兄弟。彼らは一つのダンスに満足せず、持ち前の好奇心から、コロンビアの伝統的なダンススタイルを融合させ、探求してきた。
エストゥピニャン兄弟が試合前のウォーミングアップやリング、サークルに向かう時、ファンは彼が笑顔で踊っている姿をよく目にする。彼は、笑顔で踊ることで試合に臨むための心構えができ、自分の個性に新たな要素が加わるという。
「自分自身を誇りを持つ良きコロンビア人は、ダンスの仕方も知っていなければなりません。私たちは常に喜びと、自分のスタイルを与えようと努めています。ミット打ちだけで終わりではありません。それだけだと退屈でしょう?」
「ショーマンシップ、熱意、そして自分のスタイルを持って臨めば、どんなファイターでも、より多くの努力と愛情を戦いに注ぎ込むことができます。」
エストゥピニャンはダンスにおける身体能力が打撃技にも完璧に応用できると語る。
世界最高峰の舞台ONEでエストゥピニャンは、型破りなハイフライングテクニック、ダイナミックなフットワーク、そしてクリエイティブな動きを披露。対戦相手を独自の世界観に引き摺り込み、翻弄してきた。
彼は、これらの能力は熟練したダンス技術のお陰で容易に身についたという。
「ダンスはステップワークにとても役立っています。リングでの反射神経も鍛えられます。ダンス中も格闘技中も私はよく動きます。」
「だから、サルサの動きを格闘技に取り入れているんです。サルサのステップワークに、手の動きも加えるんです。こうした動きは格闘技でとても役立っています。」
音楽との関係性
格闘技、ダンス、そして音楽は、エストゥピニャンの人生ににとって欠かすことできない重要な要素で、それらはすべて繋がっている。彼は、音楽を聴いていない時間はほとんどなく、常に自分の気分に合ったリズムを選んでいると明かす。
「どんな状況でも音楽は聴いている。いつでも。バイクに乗っている時は、いつもの音楽、コロンビアの音楽、レゲトンをかける。レゲトンも好き。サルサモードの時は、サルサ、コロンビアのサルサもかけるよ。」
エストゥピニャンがトレーニングルームで音楽を聴くのが好きなのは、おそらく驚くことではないだろう。しかし彼は、長い一日の仕事の後、リラックスして緊張をほぐすためにも音楽を聴いている。
彼はその時々の自分に合った音楽を聴くことで、最高のパフォーマンスを発揮するための完璧な精神状態を維持できると語る。
「休んでいる時、眠ろうとしている時は、柔らかくてロマンチックな音楽をかけるのが好きです。そうすると体がリラックスして落ち着きます。人それぞれ好みの音楽があると思います。」