【4/29 ONE SAMURAI 1】ソンチャイノーイ、“3年越し雪辱”の王者・吉成名高に「クリーンヒット出来れば、彼はどれだけ耐えれるのか…」
4月29日、東京・有明アリーナで開催される「ONE SAMURAI 1」で、ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)はONEアトム級ムエタイ世界王者の吉成名高(エイワスポーツジム)に挑戦する。果たされなかった因縁がここで衝突する。
名高は現代で最も完成されたストライカーの一人だ。スピード、精度、そしてラウンドごとの試合分析能力——そのすべてが高い次元で揃った選手だ。ソンチャイノーイはその難しさを認めながらも、自分に勝算があると言い切る。
「名高の強みはスピード、精度、そしてラウンドごとのゲーム分析力。それが彼を特別な存在にしている。ただ、彼が攻め込まれて深いダメージを受けた場面をまだ見たことがない。きれいにクリーンヒットを食らった場面も見ていない。だから、十分に距離を詰めてクリーンに当てることができれば、彼がどれだけ耐えられるかが見えてくる」
名高はここまでONE無敗。2025年3月の「ONE 172」でのデビュー以来4連勝を飾り、現在、40連勝という驚異的な記録を継続中だ。俊速のムーブメントとタイミングにより、これまでの対戦相手はクリーンヒットを許されてこなかった。
その“未知の部分”こそ、ソンチャイノーイが見出す突破口だ。対戦が決まって以来、チームは戦術的な精度と計算された実行力に磨きをかけてきた。ただ距離を詰めるだけでは不十分だ。これほど捉えにくい選手に対しては、精度を持って詰めなければならない。
「陣営は自発的かつ戦術的な対応を徹底的に準備してきた。ベルトをタイに持ち帰ることへの強い思いもある。これまで彼と戦った多くの相手が敗れてきた。自分も負けた。もう負けたくない。ベルトを持ち帰りたい」
ソンチャイノーイが名高と最初に戦ったのは3年前、別団体での試合だった。その後ONEで11試合に出場して10勝を挙げ、この世界王座挑戦の機会を掴んだ。
昨年8月の「ONE Friday Fights 122」でヌンスリン・チョー・ケットウィナーにスプリット判定で敗れ、初代王座決定戦への出場を目前で逃した。しかしその敗北から多くを学び、今回の挑戦に向けてより鋭さと冷静さを身につけた。
「ヌンスリン戦での敗北が、王者になりたいという気持ちをさらに強くした。あの試合から多くのことを学んだ。王座がすぐそこに見えていた。アトム級のベルトを獲れる可能性があると感じた。だから余計に欲しくなった。本当に欲しい。正直に言う——どうしても必要だ。あのベルトは本当に美しい。肩に乗せたい」
アウェーの洗礼を乗り越えて
ソンチャイノーイには今回の試合で2つの大きなテーマがある。名高への雪辱とキャリア最大の王座奪取だ。しかしそれは、対戦相手だけでなく、より大きな壁を越えなければならない。この挑戦は相手の母国で行われるのだ。
「名高のファンに囲まれた日本での試合はプレッシャーだ。彼が蹴るたびに会場が大歓声になる。でも自分が蹴っても静かだ。それがプレッシャーだが、初めて戦ったときにも同じ経験をした。あの空気に自分を合わせていくしかない」
それでもソンチャイノーイはムエタイ発祥国のタイ人としての誇りと、ここへ至るまでの歩みに突き動かされている。
「タイ人として、タイのムエタイ選手として、本当にベルトを持ち帰りたい。本当に。自分が彼に勝つ最初のタイ人選手になる。まだ誰も彼を倒していない。連勝を続けている彼の記録を止め、ベルトを持ち帰ることができたら——それは本当に最高だ。素晴らしいことになる」