【2/28大会】リードカード—ザンボアンガに挑戦権

山口芽生、ザンボアンガに敗れる

デニス・ザンボアンガ（フィリピン）はすべてにおいて卓越したパフォーマンスで山口芽生の連勝記録をストップ、女子アトム級ベルトを狙う挑戦者のトップに立った。

フィリピンのスター、ザンボアンガは第１ラウンド、鮮やかなスプロールで山口のテイクダウンをかわした後、ボクシングで積極的に攻め込み、顔面への強固なストレートを何発か決め、試合をリードした。

続く第２ラウンドで反撃を狙う山口だが、繰り出される右オーバーハンドをザンボアンガを微笑みながらいなし、パンチで攻め続けた。山口は何とかグラウンド戦に持ち込むが、数度のサブミッションの試みは軽く防がれる。

第３ラウンドで、ザンボアンガは再度、優位を確立。力強いクリンチと激しい強打の連発に山口は苦戦。ユナニマス判定での勝利は審判にとっても迷いのない決断だった。ONE会長兼グループCEOのチャトリ・シットヨートンは、これによりザンボアンガはONE女子アトム級世界王者アンジェラ・リー（シンガポール）への挑戦権を得たと宣言した。

ウォーゼンが無敗更新

トロイ・ウォーゼン（米国）は、これまでで最強の相手、ONEチャンピオンシップの人材育成、発掘のための大会・番組「ONEウォリアーシリーズ（OWS）」出身のアスリート、マーク・フェアテックス・アベラルド（ニュージーランド／フィリピン）に勝利し、無敗記録を守った。

ウォーゼンは上達したストライキングを披露し、第１ラウンド中盤でフェイントをかけ、左ハイキックでアベラルドをキャンバスに倒す。

アベラルドはすぐに立ち上がるが、ウォーゼンはハイクロッチテイクダウンで再度アベラルドをマットに引きずり下ろしてバックをとり、ラウンド後半はウォーゼンの優勢となる。そこからはウォーゼンが試合をリードし、左ハイキックでアベラルドを倒すと、容赦ないレスリングでマットに押さえ込んだ。

必死に抵抗するアベラルドだが、猛攻を止められず、ユナニマス判定でウォーゼンが勝利を手にした。

バナリオ、ウィラチャイに判定勝ち

元ONEフェザー級世界王者のホノリオ・バナリオ（フィリピン）は復活戦となる今回、シャノン・ウィラチャイ（タイ）を相手にスプリット判定で勝利を飾ることに成功した。

試合序盤はウィラチャイが攻め込み、バナリオのこめかみに脛をヒットさせる。バナリオはテイクダウンで反撃。サイドコントロールをとり、ボディーへの膝蹴りを決めた。

第２ラウンドも攻勢に立ったウィラチャイに対し、バナリオは再度テイクダウンを仕掛け、グラウンド戦で優位に立ってラウンドを終えた。

第３ラウンド序盤、ウィラチャイはスタンディングの流れるような動きで外側からバナリオを狙い打ち、試合をリード。だが、バナリオは最終的にグラップリングに持ち込み、グラウンドで優位に立つ。試合終了のベルが鳴った時、判定勝ちを手にしたのはバナリオだった。

フォガット２勝目、成長を披露

リトゥ・フォガット（インド）はウー・チャオチェン（台北）との女子アトム級の試合で、最初から最後まで優位に立ち続けた。

第１ラウンド開始直後、フォガットはテイクダウンからの激しいグラウンドパンチで試合を支配した。グラウンドですぐに体勢を整えたウーだが、重いパンチを浴び続ける。

第２ラウンドはフォガットの鋭い右ストレートから始まったが、フォガットはすぐにまたレスリングに持ち込む。その後の５分間、フォガットは優位なポジションで熾烈なパンチを打ち込み続けた。

第３ラウンドも同様で、ウーはフォガットの巧みなグラップリングにほとんど為すすべがない。フォガットは試合終了のベルが鳴るまで試合をコントロールし続け、ユナニマス判定で鮮やかに勝利。総合格闘技プロ記録は２勝０敗となった。

ラマザノフ、第１ラウンドTKO勝ち

ムラド・ラマザノフ（ロシア）はベテランのペ・ミョンホ（韓国）を相手に第１ラウンドでの鮮やかなKO勝ちを決めた。

序盤、ぺは得意のスタンディングでラマザノフにプレッシャーをかけるが、ラマザノフが一気に距離を詰め、ぺをキャンバスに放り投げたところで試合の流れが変わった。

ラマザノフはグラウンド戦ではパンチでぺを削り、試合をコントロールした。第１ラウンド終了30秒前にテンポを速め、ぺのガードを破って再度マウントをとった。安定したポジションからパンチを連打し、そのまま第１ラウンド４分53秒でTKO勝ちとなった。

チャン、一本勝ちでONEデビュー

今回がONEデビュー戦となったジェフ・チャン（カナダ）はラディーム・ラフマン（シンガポール）との総合格闘技バンタム級の試合で、第１ラウンドから試合を支配し、そのまま第２ラウンド、リアネイキッドチョークでサブミッション勝ちを決めて、鮮やかにイベントの幕開けを飾った。

試合開始直後から、チャンは弧を描くパンチとローキックで激しく攻め込んだ。ストライクの連打に打つ手のないラフマンはテイクダウンを狙うが、チャンはディフェンスに成功。ガードを決め、肘を何発も打ち込んだ。

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