【8/5大会】王者ムスメシ、ブルックスと防衛戦へ「仕留め方を考え続けている」

現ONEフライ級サブミッション・グラップリング世界チャンピオンのマイキー・ムスメシ（米国）は、ONEストロー級MMA世界王者のジャレッド・ブルックス（米国）を迎えて防衛戦に臨むが、フィニッシュ勝ち以外は眼中にないようだ。

両者は8月5日（土）にタイ・バンコクで行われる「ONE Fight Night 13: Allazov vs. Grigorian」で対決する。

ムスメシは3ヶ月前にIBJJFノーギ世界選手権優勝者のオサマ・マルワーイ（イエメン）と対戦し、ONE参戦以来の最高のパフォーマンスで勝利。2度目の防衛を果たした。

その世界タイトルマッチは、チケットが完売となったONE史上初の米国大会で行われた。

大観衆の前で試合をした経験を振り返り、ムスメシはこう話している。

「（米コロラド州の）デンバーでの試合はクレイジーな経験だった。ONEチャンピオンシップの米国初の大会だから、プレッシャーもかなりあった。米国のファンはとても喜んでくれた。自分は米国出身だから自分の国だ。この大会に出場できて、ただただ光栄だった」

ムスメシはマルワーイ戦をノーダージで終えたため、ブルックスというエキサイティングな対戦相手との試合を即座に受けることができた。

MMA王者であるブルックスとのグラップリングマッチは考えていなかったというが、対戦呼びかけを受け、断ることはできないと思ったという。

「ある日インスタグラムを見ていたんだ。すると急に、ジャレッド・ブルックスから動画にタグ付けされた。現ONEストロー級世界チャンピオンだ。自分とグラップリングマッチがしたいと言っていた。その動画を見て『うわ、これは予想外だ』と思った。でも、そうしてこの試合が実現することになったんだ」

MMAベースの選手と対決「面白い試合に」

ジャレッド・ブルックスとの防衛戦では、IBJJF世界チャンピオンに5度輝き米国生まれの最高の柔術家として知られるマイキー・ムスメシが有利とみられている。

だがムスメシは、ブルックスのMMAベースのアプローチについて、典型的なグラップリングベースの挑戦者とは違った試練になる可能性があるという。

ムスメシはこう説明している。

「彼はこのサブミッション・グラップリングマッチに、一般に慣れ親しまれたものとは違う要素を持ち込んでくると思う。MMAはフィニッシュをねらって、サブミッションで攻めなければいけない競技だと思う」

ムスメシは、ブルックスがプロ22戦の経験を通じて磨き抜いたアグレッシブさを発揮することを期待している。

さらに、最も楽しみにしているのは、爆発的で身体能力を駆使したアプローチのグラップリングを体験することだという。

「自分は何か違うことや、安心していられない状況というのが好きなんだ。この試合で楽しみなのは、こうした点だ。ジャレッドは、自分が柔術ベースの選手を相手に慣れ親しんだものとは違ったスタイル、感覚を味わわせてくれるだろう」

「彼はMMAベースの選手として出場する。違ったタイプのアグレッシブさを持ち込んでくる。自分は柔術ベースの選手としかトレーニングしないから、どんなふうに彼に対応するか、とても面白いと思う」

ブルックス戦が厳しい試練になると予想するムスメシだが、それでも自身の基準にかなうクオリティの高い試合をしたいと思っているようだ。

このため、8月5日には一度もフィニッシュ負けを喫したことがないブルックスに、一本勝ちをしたいと意気込んでいる。

「MMA選手はフィニッシュするのが難しい。どうやってフィニッシュしようか考え続けている。そして、試合のどんな局面でもフィニッシュする準備は万全だと感じている。足か、腕か、チョークか。何だって準備できている。ジャレッドのことはすごく尊敬しているから、試合に向けてたくさん準備しているんだ」