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【10/13大会】謙虚な王者ロッタン、ゴミ集めからスターへ

2019年9月29日

ロッタン・ジットムアンノン(タイ)はONEフライ級ムエタイ世界王者として、ムエタイの頂点に君臨する。だが彼は決して、その地位に驕ることはない。

10月13日(日)に東京・両国国技館で開かれる「ONE:CENTURY 世紀」第2部で、ロッタンはボルター・ゴンサルベス(ブラジル)を相手に初防衛戦に臨む。10年以上に渡るトレーニングを通じて学んできたことを胸に、その準備に勤しんでいる。

ロッタンはバンコク出身の22歳。若くして大きな成功を収めてきたが、膨大な労力を投じて成し遂げてきたものを失わないためには、謙虚でいることが必要だと分かっている。

「エゴを持っていると何も良いことはない。うぬぼれていたら成功することはできないだろう」

「他の選手にも言いたい。もし有名になっても、自分が誰で、どこから来たのかを忘れてはいけないと。ジムでの一番最初の日を決して忘れてはいけないんだ」

ロッタンは経験も豊富だし大きな成功を収めてきたが、ムエタイ史上最も偉大な選手になるためには、まだ道のりは長いと知っている。

そしてロッタンは道を切り開いてくれた先人たちに心から敬意を払っている。

「自分は若い世代の一人。自分より上の世代に敬意を払わなければいけない」

「これは誰かに教えてもらったことではない。アスリートとしての潜在意識の一部だ」

ONEスーパーシリーズに参戦して以降、ロッタンは5連勝。生涯戦績を259勝41敗10分として世界中にその名をとどろかせた。



ロッタンはスーパースターになった今でも、変わらない自分でいるようにしてきた。以前と同じように全力を尽くし、情熱を持ってトレーニングに取り組んでいる。

彼は自分が無敵だいう幻想を抱いてはいない。だから勝利する確率を高めるために、あらゆる手段を講じて試合の準備にあたる。

そうは言っても、勝利がすべてではないとも分かっている。自分が全力を尽くすことさえできれば、どんな結果でも受け入れる準備は出来ている。

「どんなスポーツにも、勝利と敗北がある」

「ムエタイは人間として学び、成長することを教えてくれるスポーツだ。勝利と敗北の両方を経験することがどういうことか教えてくれる。そして許す方法も」

ロッタンが非常に謙虚であるもう一つの理由は、彼が極度の貧困の中で育ったその生い立ちだ。ロッタンは9人の兄妹と共に、生きるためにゴミを集めて売っていた。泥にまみれて過ごした日々は既に遠い昔だが、ロッタンはあの頃を決して忘れない。

ONEフライ級ムエタイ世界王者となったロッタンは、格闘技を通して自分に力を与え、家族を支え、稀に見る成功を収めることができた。だがそこに辿り着くまでの過程をいつも覚えている。

ロッタンは自分を特別な人間だとは思っていない。だからジムで自分を追い込み続け、試合に勝つことができる。

「謙虚でいることでより良い格闘家になれるわけではない。謙虚さは自分たちファイターとしての一部。自分たちが備えていなければいけない資質であり、それを支えてくれる人たちに示さなければいけない」

「人生が良い方法に進んでいるときは自分を見失わないことを、そして人生がうまくいかない時に落胆しないことを、いつも忘れないようにしないと」

東京・両国国技館 | 10月13日 (日)  | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)

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「ONE: CENTURY 世紀」は、さまざまな格闘技から28人の世界チャンピオンが参戦する、史上最大の世界選手権格闘技イベントだ。フルスケールの世界選手権格闘技イベント2大会が同日開催されるのも、史上初めてのことである。

複数の世界タイトル戦、世界グランプリチャンピオンシップ決勝戦3試合、そして世界チャンピオン同士の対決をふんだんに取りそろえ、ONEチャンピオンシップが東京の両国国技館で新地平を切り拓く。