【2/28大会】KING OF THE JUNGLEハイライト5選

ONE Atomweight Kickboxing World Champion Janet Todd punches Stamp Fairtex

ONEチャンピオンシップは2月28日(金)、初の無観客試合となった大会「ONE:KING OF THE JUNGLE」で、世界のファンに向けて素晴らしいショーを披露した。

世界最大の格闘技団体ONEはシンガポールのインドア・スタジアムで、全11試合を執り行い、いくつもの忘れられない瞬間を生み出した。

新たに2人がONEスーパーシリーズの世界王者のベルトを手にし、2人が世界タイトルへの挑戦権を獲得した。

次の大会に目を向ける前に、シンガポール大会のハイライト5選を紹介する。

#1 トッドがスタンプ相手に番狂わせ

https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/2590116141220060/

ジャネット・トッド(米国)は2冠の女王スタンプ・フェアテックス(タイ)との再戦を前に、前回の対決より自信を持って臨むだろうと明言していた。そしてその言葉通り、ONE女子アトム級キックボクシングの世界タイトルを手にして会場を後にした。

トッドは力強いスタートを切った。第1、第2ラウンド、トッドはスピードとパンチ、ローキックを生かし、さらにスタンプのアゴにハイキックも決める。

だがスタンプも負けてはいない。第3、第4ラウンドは強烈なローキックを繰り返し放ち、パワフルな右パンチも何度も決める。

スタンプは最終第5ラウンドも同じ戦略で積極的に攻めてきたが、ジャネットはボクシングとキックでペースを上げて最後を締めくくった。

僅差の勝負だったが、トッドがスプリット判定で勝利し、世界タイトルを手に入れた。

#2 サムエーが一流の技を披露

https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/564505600818975/

サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)が再び歴史を作った。生きる伝説サムエーは5ラウンドに渡りほぼ完璧なパフォーマンスを見せ、オーストラリアの天才ロッキー・オグデンを下し、ONEストロー級ムエタイの初代世界王者に就任した。

オグデンは最初の2ラウンドは積極的に前に出て攻めたが、サムエーの秀逸なディフェンスを破って攻撃を決めることは難しかった。サムエーは巧みに守ると、足の内側へのローキック、ボディへのミドルキック、そして左ストレートで見事な攻撃を見せた。

オグデンは第3ラウンド序盤に調子を取り戻し、クリンチからの足払いでサムエーを倒す。だがラウンド後半ではサムエーがきれいに組み合わせた攻撃を見せ、近距離からの左ヒジ、左ヒザ、そして再び左ヒジで第3ラウンドを締めくくった。

サムエーは第4ラウンドに入るとギアを上げ、サークルの中心に陣取って積極的に多才な攻撃を披露すると、頭へのクリーンヒットを何度も決める。さらに何度も足払いでキャンパスに倒した。

こうしてサムエーが一流のパフォーマンスを見せてユナニマス判定で勝利。ONEストロー級キックボクシングに加え、ムエタイでもベルトを手にし、2冠の王者に輝いた。

#3 江藤公洋が99秒でカーンに一本勝ち

https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/145009900005557/

江藤公洋が地元のヒーロー、アミール・カーン(シンガポール)を相手に目の覚めるようなパフォーマンスを見せ、わずか99秒で一本勝ちを収めた。

ライト級マッチの両者の戦いは、試合が始まるとグラップリング(組み技)を得意とする江藤がテイクダウンを狙って突進する。だがかつてスパーリングを共にしたこともあるカーンはうまく守り、クリンチでフェンスに押し付ける。

江藤はすぐにポジションを逆転させると、カーンを引っ掛けてキャンバスに倒す。熟練の技でフルマウントポジションに移行すると、フィニッシュを狙いに行く。

カーンが逃げようと試み背中を見せると、それはまさに江藤の思うつぼだった。

江藤はすぐさま手を固定し、あごの下に手を滑り込ませてリアネイキッド・チョークを決める。ギリギリと締め上げると、レフェリーが試合を止めて江藤の勝利を宣言した。

#4 秋山成勲の完璧な右フック

https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/233690221006067/

たった3分だ。秋山成勲が、世界で最もエキサイティングなアスリートの1人である理由を証明するのには3分で十分だった。

シェリフ・モハメド(エジプト)は試合開始から積極的に攻め、猛烈なパンチの嵐を浴びせると、秋山は一瞬キャンバスに倒れる。だがすぐに立ち上がると落ち着きを取り戻した。

モハメドはパンチでプレッシャーをかけ続けるが、秋山はカウンター攻撃を巧みに使った。右手を決め始めると重いローキックでモハメドを削る。

最後に勝負を決めたのは、44歳のアイコン秋山から放たれた、絶妙なタイミングのパンチだった。

モハメドがやみくもに前に出てきた時、秋山は下がりながらきれいな右フックを決め、モハメドはキャンバスに崩れ落ちる。駆け寄った秋山が最後に右パンチを浴びせると、そこでレフェリーが試合を終了させたのだった。

#5 テオ、残り15秒TKO勝ち

https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/252166809112470/

ティファニー・テオ(シンガポール)は劣勢を覆し、急上昇中のグラップラー三浦彩佳を第3ラウンドTKOで下した。これによりテオはONE女子ストロー級世界タイトルへの挑戦権を手に入れた。

テオは第1ラウンド、きつい肩固めと袈裟固めからのアメリカーナに苦しめられる。

だが第2ラウンドでは強さを見せる。三浦のテイクダウン狙いを封じ、頭へパンチを打ち込み、足へ何度もキックを浴びせると、三浦の動きが明らかに鈍る。

そして全ては最終第3ラウンドの終了間際のフィニッシュへとつながった。

三浦が最後の望みを賭けてテイクダウンに行くが、テオは簡単に防ぐ。三浦は片足にしがみつくと、テオは三浦に寄りかかって重いパンチとヒジをボディに振り下ろす。すると残り15秒というところで、レフェリーが試合を止めたのだった。

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