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【11/8大会】40歳藤沢彰博、遅咲き格闘家がONEに参戦するまで

2019年11月5日

「年齢なんか関係ない」—そんな生き方を体現しているのが、この10月に40歳になったばかりの藤沢彰博だ。

26歳で本格的に総合格闘技を始め、移住先のタイでONEチャンピオンシップの登竜門大会「ONEウォーリアーシリーズ(OWS)」に参戦。38歳でONE本戦デビュー、という普通の格闘家よりも遅いキャリアのスタートながらも、これまでプロで5勝2敗1分という戦績を残してきた。

11月8日(金)にフィリピン・マニラで開かれる「ONE:MASTERS OF FATE」で、キム・キュサン(韓国)と対戦する藤沢の素顔の一面を紹介する。

ファッションと格闘技

※藤沢がONE本戦の契約を勝ち取った際のOWSのビデオ

藤沢は、東京都福生市の米軍横田基地の近くで生まれ育った。子供の頃は剣道や空手、水泳などの習い事を経験したが、「飽きっぽくて行かなくなって止めることが多かった」という。

それでも中高時代は人気漫画「スラムダンク」に影響を受け、部活でバスケットボールに打ち込んだ。

「(登場人物の)宮城リョータ、好きでしたね。僕もポイントガードで、小さかったし、上手ではなかったけれど」

藤沢の趣味はファッション。高校卒業後は、自分の洋服店を持つ夢を叶えるため、アパレルショップの販売員になった。

社会人になった藤沢は、格闘技界で憧れの存在を見つける。日本の総合格闘家・故山本“KID”徳郁だ。故山本は、インスタグラムで洋服のコーディネイトを投稿するなど、ファッショニスタとして知られていた。

「山本選手は、ファッション関係と、けっこう繋がりがあった人。あんな強くてかっこいい人になりたいと思った」

当時藤沢は26歳。当初は東京都中野区のマルプロジム(現・ネクサスジム)に加入。のちにトイカツ道場に移った。

「英語くらい学びたい」

※藤沢を特集したOWSのビデオ。全編英語でインタビューをこなしている。自慢のスニーカーコレクションも披露。

格闘技を始め、洋服の販売員として10年ほどたったころ、「英語くらい学びたい」と、米軍横田基地の警備員に転職した。もともと海外志向は強かったという。

「基地が近いので、いろんな人種が色々いた。アメリカ人といってもルーツがいろんな人がいるので、アジア系や南米系もいたりして。そこでそういう(海外への)感覚が身についたのかなと」

基地内では有志が柔術のトレーニングを行なっており、「トイカツ道場」に通う傍ら、出稽古を行なった。この時期、格闘技の練習が充実する一方、旅行熱にも火がついた。

「基地の仕事は連休が取りやすかった。その前から旅行によく行っていたが、お金と暇ができたら旅する、みたいになった」

藤沢は、OWSで自身が特集された際、ビデオインタビューを全編英語でこなしている。そんな藤沢の憧れは、“V.V Mei”こと山口芽生だという。

「山口選手はすごい、僕の中で密かにONEのロールモデルというか、憧れている。面識はないが、自分の言葉で世界で戦える日本人だ」

タイ移住そしてONEへ

After suffering the first loss of his professional career, can Japanese warrior Akihiro Fujisawa make a triumphant return to the winner's column on 12 July?

After suffering the first loss of his professional career, can Japanese warrior Akihiro Fujisawa make a triumphant return to the winner's column on 12 July?????: Kuala Lumpur | 12 July | 6PM | ONE: MASTERS OF DESTINY????: Get your tickets at ???? http://bit.ly/onemastersofdestiny19????: Check local listings for global TV broadcast????: Watch on the ONE Super App ???? http://bit.ly/ONESuperApp ????‍????: Prelims LIVE on Facebook | Prelims + 2 Main-Card bouts LIVE on Twitter

Posted by ONE Championship on Saturday, June 22, 2019

※藤沢の今年4月の「ONE:ROOTS OF HONOR」の試合

シドニー、ニューヨーク、ハワイ、グアム、ベトナム…。多くの場所を旅した中で気に入ったのは、タイだった。食べ物や人はもちろん、首都バンコクに来るたびに柔術やムエタイ道場で出稽古をし、トレーニング環境も気に入った。

2016年、転職をきっかけにタイに移住。以来、首都バンコクのジム「BO’DI:K(ボディーク)」でパーソナルトレーナーとして働いている。

移住後、現地でジム「心技道場」を経営する秋山賢治氏と出会った。

「秋山先生と出会って、格闘技を続ける環境が出てきて嬉しかった。バンコクは、当然ムエタイなども盛んなので、交流することで、幅が広がって、来て良かったと思った」

日本での参戦経験は、アマチュアの総合格闘技大会と、キックボクシングでプロ2戦のみ。新天地では、恵まれたトレーニング環境の下、タイの総合格闘技団体の「フルメタルドージョー」に参戦し2勝を挙げた。

そして2017年、OWSがトライアウトを開く、という情報を得て参戦を決意。OWS出身者初のONE本戦契約者となり、デビューした2018年は、TKOによる2連勝を挙げた。

単に才能があったからかなった夢ではないのか。そんな問いかけを藤沢は否定する。

「運動神経悪いし、足も遅いし。スポーツは嫌いじゃなかったけれども、得意でもなかった。外野の言うことを気にせず、好きなことやってたら、運良くここまで来れた」

今年に入り、4月の「ONE:ROOTS OF HONOR」と7月の「ONE:MASTERS OF DESTINY」で連敗を喫した。今回のマニラでの試合は、負けられない一戦となる。

そして、何よりも藤沢には大きな夢がある。

「年齢関係なくできる、というのを証明したい。年齢を言い訳に諦めている人を奮い立たせたい」

「若い人のロールモデルはたくさんいると思う。華やかでセンスがあって、そういう人はカッコいいと思うが、みんながそれは目指せないと思う。僕は、そのほかの人たちの希望、を目指す」

マニラ | 11月8日 (金) | 18時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)