Opinion

修斗VSパンクラス特別連載最終回:広まる交流戦、ONEが契機に

2019年10月10日

10月13日(日)、東京・両国国技館で開催される「ONE:CENTURY 世紀」の第2部で組まれた修斗-パンクラスの現役王者同士の対抗戦。前述したように対抗戦と銘打った試合は過去にも組まれているが、現役王者同士による4-4の全面対抗戦という形式は初めてだ。しかも、勝利者にはボーナスとして5万ドル(約538万円)が支給されるという。勝てば、名声とともに大金を手にすることができる。これで、モチベーションが上がらなかったら嘘だろう。

その一方で、現役王者同士が闘うのだから負けた方のリスクは大きい。市井の人々なら「どちらのチャンピオンの方が強いのか?」というシンプルな見方をするのだから仕方あるまい。とはいえ、リスクがあるがゆえに魅力的であることも事実。8月7日(水)に都内で行なわれた会見で、パンクラスの酒井正和代表は「修斗とパンクラスは正直仲が悪い」と本音を吐きながら抱負を述べた。

「(だから)ほとんどコミュニケーションを取っていないですが、いつかは一緒にやらないといけない時が来ると感じながらパンクラスを続けて来ました。ONEという一つのキーワードを通じて今回のような対抗戦ができることに感謝しかありません」

4-4現役王者対決の前哨戦として、9月1日(日)には都内で開催の「Road to ONE CENTURY」で修斗世界フライ級3位の清水清隆とパンクラス同級4位の秋葉大樹など対抗戦が6試合も組まれた。この対抗戦で修斗世界バンタム級2位の石井逸人はパンクラス推薦で参戦した古間木崇宏を1Rチョークで仕留めた。その勢いでこの男は1110日(日)のパンクラス定期戦に乗り込み、パンクラス同級3位の瀧澤謙太と対抗戦を行なう。

今回の対抗戦をきっかけに、対抗戦は定期的に組まれるようになるのか。

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「ONE:CENTURY 世紀」夜の部「ONE:CENTURY PART Ⅱ」では、日本を代表する総合格闘技団体の修斗とパンクラスの4階級の両団体王者が激突する。10月13日に迫った東京・両国国技館での決戦を前に、両団体の歴史を連載で振り返る。


布施鋼治(ふせ・こうじ)1963年7月25日生まれ。札幌市出身。スポーツライター。中でも総合格闘技、キックボクシング、レスリングへの造詣が深い。五輪は北京大会以降、連続して現地取材を続けている。ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞作の「吉田沙保里 119連勝の方程式」(新潮社)などの著書がある。Number、共同通信で格闘技コラムを執筆。テレビ東京系列の番組「格闘王誕生!ONE Championship」では解説を担当。