Opinion

修斗VSパンクラス特別連載3:雪解けムード、選手が行き来

2019年10月5日

修斗とパンクラスの雪解けムードは長く続かなかった。2001年8月26日、三島☆ド根性ノ助は五味隆典との修斗ウェルター級王座決定戦で対戦予定であったが、自身の左脇腹の負傷で出場をキャンセルしてしまう。この三島が2002年5月、パンクラスのアマチュア版「パンクラスゲート」に本名で出場し勝利を収めたことで関係がおかしくなってしまったのだ。

三島は同門の負傷欠場を受けての代理出場だったが、この流れを修斗側は快く思わず再び距離を置くようになった。同年年9月には三島は前年度に旗揚げしたばかりのDEEPの有明コロシアム大会に初参戦。パンクラスの伊藤崇文との対戦は舞台を中立の舞台に移しての因縁試合といわれた。

再び雪解けムードとなり、交流の機運が高まったのは2009年。パンクラスの体制が変わったことがきっかけだったか。同年11月、TDCホールで行なわれた両団体“公認”の対抗戦第1弾はマモルvs清水清隆、藤井恵vsWINDY智美など4試合が組まれ、修斗が3勝1敗と勝ち越した。

両団体の対抗戦で最も大きなインパクトを残したのは、2013年6月のVJT2ndで行なわれた堀口恭司と石渡伸太郎だろう。石渡との激闘を制した堀口はUFCへ戦場を移し一気にスターダムにのし上がる。

このあたりから両団体間では当たり前のように選手が行き来するようになり、新しい流れができるようになる。2009年の対抗戦で雌雄を喫した修斗のマモルはその後パンクラスへ、マモルと闘った清水は修斗へと戦場を移したことがいい例だ。選手がクロスオーバーする時代へと移行したのか。

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「ONE:CENTURY 世紀」夜の部「ONE:CENTURY PART Ⅱ」では、日本を代表する総合格闘技団体の修斗とパンクラスの4階級の両団体王者が激突する。10月13日に迫った東京・両国国技館での決戦を前に、両団体の歴史を連載で振り返る。


布施鋼治(ふせ・こうじ)1963年7月25日生まれ。札幌市出身。スポーツライター。中でも総合格闘技、キックボクシング、レスリングへの造詣が深い。五輪は北京大会以降、連続して現地取材を続けている。ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞作の「吉田沙保里 119連勝の方程式」(新潮社)などの著書がある。Number、共同通信で格闘技コラムを執筆。テレビ東京系列の番組「格闘王誕生!ONE Championship」では解説を担当。

 

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