ロッタンがキック王座に挑戦意欲、MMA参戦も⁉︎

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ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンのロッタン・ジットムアンノン(タイ)は2021年、好発進を切った。

ロッタン2試合に出場。まず、キックボクシングマッチの一進一退の対決でタギール・カリロフ(ロシア)を倒し、続いて米国のゴールデンタイムで放映された「ONE on TNT I」では、ムエタイマッチでダニエル・ウィリアムス(オーストラリア)に見事に勝利した。

その間、ロッタンは世界中にファンを増やし、米国のスポーツ番組「スポーツ・センター」でも取り上げられ、ムエタイのアイコンであるセンチャイともビデオを撮影。MMAの偉大なアスリート、デメトリアス・ジョンソン(米国)からはキックでの対戦をほのめかされた。

ロッタンが独占インタビューに応じ、「ONE on TNT」での経験を振り返り、2021年後半の計画について語った。

ONE チャンピオンシップ: 2ヶ月前にダニエル・ウィリアムス戦で、米国のゴールデンタイムのテレビ放送でビッグデビューを果たしたの気持ちは?

ロッタン・ジットムアンノン: 新しいチャンスを得られて嬉しく思った。タイからの唯一の代表選手として、タイの唯一の代表として、世界中のファン、特に米国のファンにムエタイの美技を見せることができた。興奮したし、光栄に思った。

たくさんの選手がこうした機会を得たいと思っているだろうが、ONEは自分を信頼して選んでくれた。だから、全力を尽くして、米国人に自分の技を見せなければならないと思った。彼らはMMAなどの格闘技には知っているかもしれないけれど、自分はムエタイを紹介して、ムエタイが他の格闘技に匹敵すると示したかった。ムエタイを好きになってもらいたいと思っている。

ONE:緊急オファーを受けて出場したウィリアムスにユナニマス判定勝ちした。試合を振り返って?

ロッタン: 対戦相手が急に変更になり、ゲームプランを調整し、限られた時間の中で新しい対戦相手を研究しなければならなかった。

最初は全力でぶつかっていくつもりだったが、ウィリアムスはムエタイとMMAの両方を経験しているベテランで、鋼の心を持っている。戦術に長けているから、無闇に突っ込むのはできなかった。倒すためいタイミングを見計らわないといけなかった。あいつは気持ちが強くて驚いた。自分の攻撃を全部受けた上に、最後まで立っていたんだから。

ONE:試合は米国のファンに目標だった。あの時のパフォーマンスは世界中のファンにどんな影響を与えたと思う?

ロッタン: インスタグラムのフォロワー数が評価に伴って増えた。「ONE on TNT」の後、10万人近くに増えたが、そのほとんどが米国、ドイツ、日本など、タイの外からだった。

「タイを訪れたら、あなたからムエタイを学びたい」というようなメッセージももらった。とても誇らしく、ムエタイと自分を好きになってくれたすべての人に感謝したい。

ONE: ムエタイでもキックでも達成されていない、ONEスーパーシリーズでの10勝目だった。新記録だ。この目標を達成した時の気持ちは?

ロッタン: 多くのムエタイ選手が自分のようなチャンスを求めているが、自分はこのチャンスをONEチャンピオンシップからもらって、本当に嬉しく、誇りに思っている。

以前は自分はイサーン(タイ東北部)でしか有名じゃなかった。バンコクに出た時は、まさか世界チャンピオンになれるとは思っていなかった。言葉にするのは難しい。温かい気持ちだ。自分の立場が逆転したんだ。今は評判があり、どこに行っても歓迎してもらえる。

ムエタイとキックボクシングに出会って、人生は大きく変わった。キャリアにはたくさんのチャンスがある。これを自分は人生の恩恵と呼んでいる。もっと言うと、このキャリアのおかげで、両親の面倒を見ることができ、20人近くの家族を養うことができた。これが最も誇りに思っていること。

ONE: 数ヶ月前、トップランクのコンテンダーのスーパーレック・キアトモー9(タイ)がONEフライ級キックボクシング世界王者のイリアス・エナッシ(オランダ / モロッコ)に挑戦し、惜しくも敗れた。その試合を見てどう思った?

ロッタン: スーパーレックが勝ったと思っていた。だが、エナッシが動き回って逃げるのは珍しいことじゃない。キックボクシングでは、フットワーク、出入り、回り方、ポイントを失わないようにすることが重要だから。

蹴った時に背を向けられたら、キックの重さがなくなるが、一方で相手はボディにパンチを打ち込んでポイントを取れる。クリンチやムエタイのスイープに関しては、禁止されていて、レフェリーが注意してくれる。

キックボクシングのルールで戦いたい人は、どこでポイントが取れるかを勉強しないといけない。自分はまだ試合数が少ないので勉強不足だったかもしれないが、真剣に戦ったり、タイトルに挑戦したりするのであれば、どうすればポイントが取れるのかを勉強して、そこに集中しなければならないと思う。

ONE: 次はスーパーレックを相手にONEフライ級ムエタイ世界王座の防衛戦をするのか、それともキックボクシングのベルトを持っているエナッシに挑戦するか?

ロッタン: まずはキックボクシングのタイトルに挑戦したい。今はムエタイの世界チャンピオンなので、安心していられるから、早くキックボクシングのタイトルを獲りたい。それから、新しいことに挑戦したいので、MMAに集中したい。

同時に多くのことに集中すると、混乱するし、それぞれの種目を練習する時間を分ける必要があるので、集中しにくくなってしまう。

MMAの場合、自分にはバックグラウンドがない。練習して精進するには長い時間が必要だ。だから、まずはキックボクシングのベルトを獲って、それを防衛して、一度MMAに挑戦したいと思う。勝つか負けるかはわからないが、実験するのは楽しい。ムエタイの選手でこんなことをする人はあまりいないと思うけど、自分はやってみたい。

Rodtang Jitmuangnon fights Tagir Khalilov at ONE: FISTS OF FURY

ONE: 2021年も半年が過ぎようとしている。今年の終わりまでに達成したい目標は?

ロッタン: 自分は試合にたくさん出るのが好きだ。他の外国人選手が年に数試合しかできないのとは違い、自分は戦うのが好きで、あまり長く舞台から離れていると錆びてしまう。自分の場合、ずっと戦い続けないといけない。

昔、イサーンに住んでいたときは、1日に2試合していたから慣れている。直前の試合で負傷したとしても、肉体や精神が戦いたいと叫んでくることもある。だから、継続して戦いたいと思っている。

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