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【11/8大会】カタラン、フィリピン対決に同意「チームの名誉のため」

2019年10月31日

レネ・カタラン(フィリピン)はジョシュア・パシオ(フィリピン)と戦いたくはなかった。だが自分とジムの名誉を守るためにその考えを変えることになった。

11月8日(金)にフィリピン・マニラで開かれる「ONE:MASTERS OF FATE」のメインイベントで、カタランはONEストロー級世界タイトルに挑戦する。母国フィリピンの総合格闘技ジム「チーム・ラカイ」のスター、王者パシオが相手だ。

カタランはウーシューの世界王者で現在40歳。国際的な舞台で活躍を続け総合格闘技の世界チャンピオンになる日を夢見てきたが、これまでは同胞のフィリピン人を相手に王座戦に挑む気は全くなかった。

だが一連の状況により、カタランは自らのジム「カタラン・ファイティング・システムズ(CFS)」の名誉を守る為に立ち上がった。

華々しいキャリアの中でも最大級の試合に先立ち、カタランがなぜこのマッチアップを受けたのかや、試合への意気込みを語る。

ONEチャンピオンシップ:ONEでは同胞のフィリピン人との試合は避けたいと言ってきたが、何が変わったのか?

レネ・カタラン:自分に起きたことは本当に嫌だった。それらについて何も言わなかったかもしれないが。

今年8月の試合を断ったのは、まさにフィリピン人の仲間と試合をしたくなかったからだ。フィリピン人が世界タイトルを持っているということがうれしかった。自分の国の選手をサポートしたいと思っていた。

だがパシオは自分を15分以内に倒せるとか投稿していたんだ。誰がそんなことを考えたのかわからないが、それについてコメントを求められた時、パシオがそれを証明できるか見てみようと言ったんだ。

その後、パシオはそんなことは決して言っていないというようなことを投稿していたが、おかげで自分はチーム・ラカイのサポーターにバッシングされることになった。自分にはチーム・ラカイのようにファンが大勢いるわけではない。努力をわかってくれている一握りの人たちがいるだけだ。だがやがて、チーム・ラカイのある地域の総合格闘技のグループまで、バッシングに参加し始めた。

チーム・ラカイが国内のトップのジムだからというだけで、もう10年以上、彼らとは暗黙のライバル関係にあった。自分たちは本当は彼らを尊敬しているし、何人も世界王者を輩出している彼らのようになりたいと思っている。フィリピンの格闘界でのその地位にたどり着く前に、彼らが多くのものを犠牲にしてきていると分かっている。家族から離れ、資金を投じてトレーニングを積み、この世界で成功するために自らの体をも犠牲にして戦っているんだ。

彼らが格闘技の持つ価値観に従って生き、そのためにあらゆる逆境を乗り越えてきたと信じている。いつも選手たちに言っているんだ。彼らや他の誰かにうらやましく思う代わりに、彼らがどんな試練に直面し、どう乗り越えたのかを考えてみろって。彼らと同じ目標を達成しようとするなら、彼らと同じ道を歩み、同じような試練に挑まなければならないし、十分に準備しなければいけない。

自分はチーム・ラカイに敬意を払っている。だが結果的にこの試合が実現したのは、自分や自分のジムに対して否定的なコメントを絶えず投稿している、チーム・ラカイのファンがきっかけだ。自分の名誉とチームの名誉を守る必要があるからだ。



ONE:この試合は、CFSが国内トップのチーム・ラカイに挑戦する準備ができていることを世界に示すチャンスだと思うか?

カタラン: 彼らはトップチームであり、フィリピンの総合格闘技とほぼ同義語だ。ここで格闘技について話すことがあれば、真っ先に思い浮かぶ名前なんだ。フィリピン人の格闘家だからというだけで、自分をチーム・ラカイ所属選手だと思う人すらいる。

彼らは何十年もの歴史があり、今の地位に見合うだけのことをしてきた。自分たちは、あと何年かしたら、少なくとも今の彼らくらいにはなりたいと思っている。トップチームの一つとして認知してもらいたいし、そうなれば格闘家を志す人たちにより多くの機会を提供できるようになると思う。

国内トップチームになったらフィリピンの格闘技の振興に力を尽くせる。自分の目標は地元のアスリートを助けることなんだ。だからチャンスがあった時もカナダに戻らなかったし、他の国々からのオファーも断った。

自分はもう既にここにCFSを作った。トレーニングしたり家族を支えたりする経済力がない選手たちに、道を開きたかったんだ。

ONE:対戦に至る経緯は別として、マニラでのイベントで、しかも世界タイトル戦でのフィリピン人対決に参戦することはどう思うか?

カタラン:フィリピン人としてとても光栄に思う。歴史的な試合に参戦出来て本当にうれしい。世界タイトルを賭けてストロー級の2強が激突するという、メインイベントに出られるわけだから。

このような大きな舞台で試合をできる機会をもらったことをうれしく思うし、光栄だし、感謝している。

自分の目標は勝つことだが、自分自身の幸福のためではなくて、世界タイトルに値する名誉のためだ。 もちろん、勝てばうれしいが、フィリピン人から世界タイトルを奪うことになるから、想像するほど幸せではないだろう。

ONE:世界タイトルを争うことは何を意味するか?

カタラン:格闘家として、これまでやってきたハードワークが正しかったんだと証明してくれる機会になる。格闘家なら誰しもが夢見るチャンスを、自分は今手にしている。

これは私にとって重要なことだ。いつか世界タイトルを持って国中を回り、その目標をどのように達成したか、そして神がどのように助けてくれたかを共有したいからだ。手が届かないほど高い場所にたどり着きたいなら、途方もない試練を乗り越えなければいけないんだということをシェアしたい。

ONE:パシオとの対戦に際し、警戒する必要があるのは何か?

カタラン:彼のスクランブルは注意しなければならないことの1つだと思っている。

彼らは自分がウーシューをバックグラウンドにもつ格闘家だと知っている。自分はもう若くないから、プレッシャーをかけてくるかもしれない。彼はよくトレーニングを積んだ選手だから、無謀な手で来ることはないだろう。

ONE:パシオの強みにはどう対応するか?

カタラン:あらゆる攻撃に備え準備している。グラウンドも打撃も両方トレーニングしている。彼らが取り得る戦略に対して準備していけば、パシオの強みを出させないということにつながる。

彼の打撃もグラウンドゲームについても心配していない。両方の面について、彼らの能力はわかっている。彼らのトレーニング、コンディショニング、スクランブルが一流であっても対応できると思っている。

ONE:彼のゲームに隙はあるか?

カタラン:猿田洋介は優れたグラップラーだったから、パシオは彼に苦しんだんだと思う。だが自分にとって、猿田がやったことをそのままマネすることはできない。まず準備の時間が足らなかったし、猿田ほどのレベルのグラップリングの技術は自分にはないからだ。

でも過去の対戦相手を分析して、どういう攻撃が効果的だったかを知ることができた。そこを生かして自分のゲームプランの中に組み込んでいきたい。

マニラ | 11月8日 (金) | 18時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)