【3/23 日本大会】女王ペッディージャー、挑戦者KANAの弱点を指摘「5R戦うスタミナがあるかどうか…」

3月23日にさいたまスーパーアリーナで開催される「ONE 172:武尊 vs. ロッタン」の女子アトム級キックボクシング世界タイトルマッチで王者ペッディージャー・ルッカオポーロントン(タイ)がKANA(Team Aftermath)を挑戦者に迎え防衛戦を行う。
タイの天才と日本最強の女子スラッガーの激突に注目が集まっている。
ペッディージャーは通算208勝6敗という驚異的なキャリアを誇り、ONE6戦全勝と無双状態。ONE女子立ち技部門の最強の一人だ。
ペッディージャーは2024年3月に米国ベテラン、ジャネット・トッドに判定勝利しアトム級キックボクシング統一世界王者に輝いた。
ベルトを賭けた1年ぶりの登場だが、23歳のペッディージャーは不要な雑音は全て遮断し、自身のパフォーマンスに集中していると、onefc.comの取材で語った。
「自分が最大のパーフォーマンスを出すことだけにフォーカスしている。それ以外は何も気にしていない。」
“ザ・クイーン”の異名を持つペッディージャー。元K-1チャンピオンの“クラッシャー・クイーン”KANAとの一戦に油断はない。
日本のスーパースターの過去の試合を入念に研究・分析し、オーソドックスでもサウスポーでも破壊力あるパンチを放つ事ができるKANAを警戒する。
「KANAの強みはパンチの強さ。特にフックがとても強力で、接近戦でのボディショットが強い。サウスポーでもオーソドックスでも戦える。スイッチしてスタンスを切り替えるので、動きを予測するのが難しい。」
「因みに私もパンチが得意。」
女王は、KANAの卓越したボクシング技術と破壊力を警戒しつつも、彼女の弱点を指摘。5ラウンドの“ハイペースバトル”にKANAがついていけるのか、疑問を持っているようだ。
実際、ペッディージャーは過去2戦、アニッサ・メクセン、トッドら世界トップ選手との5Rの激闘を制しているのだ。
「私が思うKANAの弱点は、スイッチしてスタンスを変化させる一瞬の隙。そのタイミングの隙を狙うかもしれない。」
「もう一つ、彼女に5ラウンドを戦いエネルギーが残っているかどうか。昨年、彼女の試合を観た時、2ラウンド目の終わりにスタミナ切れになったように見えたので。」
ベルトを賭けてアウェー戦に挑むペッディージャー
熱狂的な日本の観客の前でベルトを賭けた戦いに挑むペッディージャー。ファイターの中には、観衆の声援は試合のパフォーマンスには影響はないと口にする者もいるが、ペッディージャーは、KANAがホームでの戦いでアドバンテージを手にしていると考えている。
「今大会が彼女のホームで開催されることは、KANAにとって有利な点かもしれない。彼女は会場の雰囲気やファンの熱気に慣れているはず。その日は耳がつんざくような大歓声がKANAに向けられるはずだから。」
その上で、ペッディージャーは自身の海外戦の経験値に強い自信を持つ。
200戦以上のプロ戦績を持つペッディージャーはタイ国外での試合にも慣れており、逆にその状況が自分を積極的な試合運びに導くことになると付け加えた。
「海外での試合は初めではない。日本では、ムエタイとシュートボクシングの2試合に出場し、中国でもムエタイに1試合出場した。ボクシングでは、海外10カ国以上で試合をしてきた。海外での試合は私にとって良い経験。なぜなら、ノックアウトか圧倒的な勝利を収めなければ負けてしまうから。」