【11/16 ONE 173 日本大会】KANAと激突のスタンンプ、2年ぶり復帰戦に「私の持っている全てを見せる」
タイのメガスター、スタンプ・フェアテックスが、キャリアをほぼ絶たれかけたほどの膝の重傷による約2年間の長期欠場を受け、ONE Championshipの舞台に華麗なカムバックを果たす。
元三冠王者のスタンプは、自身の誕生日となる11月16日(日)、日本の有明アリーナで開催される『ONE 173:スーパーボン vs. 野杁』で、ついにサークルへ戻ってくる。
アトム級キックボクシングマッチで彼女を待ち受けるのは、元K-1女王のKANAだ。誕生日という記念すべき日に、名高いキックボクサーであるKANAと拳を交えるチャンスを、スタンプは見逃すには惜しいと感じたという。
「私がKANAとの対戦を受けた理由は、彼女が東京、そして日本で最高のキックボクサーだと感じたから。これは挑戦だと捉えている。勝っても負けても、彼女と戦うことに損はない。素晴らしい選手と戦うのは、いつだって良いことだと感じている」
これまで三つの異なる格闘技(ムエタイ、キック、MMA)で世界の強豪たちとの対峙を決して恐れなかったスタンプ。彼女はONE史上初、唯一の3競技王座覇者という栄光を手にしたが、2022年に負った膝の負傷がその全てを奪いかけるところだった。
現在、27歳となったスタンプは、その支配力を再構築するため、ギアを入れ直し、再始動する。その道のりはKANAとの対戦から始まるが、スタンプは既に日本人ファイターの攻略法を把握していると自信を見せる。
「KANAを分析するなら、彼女の強みはスピード、つまりワンツーコンボや素早い出入りの動き。弱点としては、素早く動くときに常にガードが万全ではないこと。そこを狙って、私は払い蹴りのような技で動きを止めることができるかもしれない」
もちろん、KANAがもたらす脅威は本物だ。過去にアニッサ・メクセンやペッティージャーといった強豪には敗れているものの、33歳のベテランは瞬発力のあるパンチと蹴りを持ち、誰にとっても危険な存在だ。
しかし、スタンプは自身のパワーが試合の流れを決めると信じており、今回のトレーニングキャンプで蹴りの精度を徹底的に磨き上げてきた。
女王スタンプが唯一警戒するのは、KANAの代名詞とも言えるある一撃だけだ。
「彼女の最も危険な武器は、パンチと、日本人ファイターが皆持っているカーフキックだと思う。私が恐れているのは、ただ一つの技、スピニングバックキック」
「この試合の勝敗の鍵は、私のパワーだろう。彼女を止め、怯ませるほど強く蹴ること。腕を破壊するつもりで蹴り込む計画だ」
キックボクシングでリズムを取り戻す復帰戦
負傷による2年間の戦線離脱を経て、スタンプ・フェアテックスが選んだのはキックボクシングでの復帰だった。これは、最終的なMMAへの復帰を見据えた慎重なステップである。
膝の半月板損傷という長期のリハビリは、彼女が保持していたONE女子アトム級MMA世界王座の返上を余儀なくさせた。そのため、彼女はMMAの全てを含む複雑な世界にいきなり戻るのではなく、まずはスタミナ、感覚、ストライキングをテストできる試合を求めたのである。
今回のKANA戦に出場するスタンプは自身の決断を説明し、格闘技の世界へ心身を慣らしていくことが目標だと明かした。
「MMAの前にキックボクシングを選んだのは、まず肉体をウォーミングアップしたかったから。2年間も離れていたし、手術で失った筋肉は全てなくなってしまった」
「どうなるか確認する必要がある。自分のメンタル、フィジカルコンディション、そしてスタミナが残っているかをチェックしたい。この試合の結果を見てから、MMAに移行したいと考えている」
フェアテックス・トレーニングセンターでのキャンプは、失った筋肉の再構築、技術の研磨、そしてかつての爆発的な動きを取り戻すことに集中している。
彼女は、自分が単なる“記録簿に残る名前”以上の存在であることを示したい。この復帰は、完全に回復し、学び、再び最高レベルで戦う準備ができたという、彼女自身の強い表明なのだ。
「この試合で見せたいのは、私がまだここにいるということ。私はあなたたちが踏み越えていくための踏み台なんかじゃない」
「私を越えていきたいなら、それは厳しい戦いになるはず。私の持っている全てを見せ、全力を尽くし、スタンプ・フェアテックスとは何者なのかを皆に証明してみせます」