【10/4 ONE Fight Night 36】プラジャンチャイ、ディベラとの再戦「今度は早く終わらせる、完全決着だ」
ONEチャンピオンシップは10月4日にタイ首都のルンピニースタジアムにて「ONE Fight Night 36」を開催。ストロー級キックボクシング統一王座決定戦にて、正規王者のプラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)と暫定王者のジョナサン・ディベラ(イタリア・カナダ)が対戦する。
プラジャンチャイとディベラの最初の対戦は、2024年6月の「ONE Friday Fights 68」。その夜はプラジャンチャイがディベラに判定3-0で勝利。プラジャンチャイはディベラにキャリア初黒星を与えると共に、空位だったONEストロー級キックボクシング世界タイトルを獲得した。
試合は序盤、リーチの優位性、完璧な距離設定、卓越したファイトIQを駆使したディベラが支配したが、ラウンドを重ねるにつれ、プラジャンチャイの豊富な経験が光を放つ。精度の高い左ストレートと蹴りで反撃、流れを変える。
チャンピオンシップラウンズでは、両選手共に一歩も譲らない攻防を見せたが、プラジャンチャイが攻撃の手数、パワー、精度でディベラのテクニックを上回り、全会一致の判定勝利を飾った。
400戦の戦歴を持つプラジャンチャイは、この初戦の映像からディベラを研究し、既に重要な弱点を見つけ出しているという。
「前回の試合映像を見て、ヘッドコーチと話し合い、前に圧力をかけるのが得策だとアドバイスを受けた。ディベラが後ろに下がる時、彼の攻撃は効果的ではない。彼は後退しながら戦う方法を知らない。」
「彼はスピード以外に提供できるものがあまりないと感じている。彼のコンビネーションはローキックが続くワンツー、またはボディブローへのワンツーだけだ。今回の再戦では、彼が新たな武器を追加するかわからない。しかし私は確実にいくつかの新しい武器を追加した。」
念願の王座戴冠だったが、プラジャンチャイはこの接戦だった戦いに不満を持った。僅差の判定勝利だったため、勝敗に対する解釈の余地を残したのだ。
プラジャンチャイは過去2年間、最高のパフォーマンスを披露し6連勝中だ。前戦となる今年2月の「ONE Fight Night 28」ではエリス・バルボーサを4R TKOで下し、ムエタイ王座の防衛に成功。その見事なパフォーマンスを評価され、ONE Championship会長兼CEOのチャトリー・シットヨートンから巨額の10万ドル・パフォーマンス・ボーナスを獲得した。
「私の目標はシンプルだ。このベルトをできるだけ長い期間、タイに留まらせる。この試合は早く終わらせる。立ってのはあなたか、私か。完全決着だ。」
「彼と打ち合いたい。パンチでも何でも。今の私の肉体は12ラウンドでも15ラウンドでも戦える。5ラウンドでは足らない。」
対するディベラは雪辱ロードを歩んでいた。プラジャンチャイに敗れた後、昨年12月の「ONE Fight Night 26」でルイ・ボテーリョを下し復活。そして今年3月の「ONE 172」でレジェンド戦士のサムエー・ガイヤーンハーダオを下し、ONE暫定ストロー級キックボクシング世界タイトルを獲得した。
統一戦で気合い十分のプラジャンチャイだが、この試合の後、ムエタイでの対決にも応じる構えだ。
「ジョナサン・ディベラ、必ず戦ってやるので、万全の準備をしなさい。私が怪我をしたり、怖くなったり、撤退したりすることを心配する必要はない。私はあなたから逃げない。」
「キックボクシングはあなたが子供の頃からやってきたスポーツ。おそらく私たちはこれにムエタイの試合を続けて、イタリア人とタイ人ファイターのどちらが本当に優れているかを見ることができるはずだ。」
プラジャンチャイ、ディベラとの再戦に死角なし
プラジャンチャイは初対戦でディベラに勝利したが、再戦に向けて相手が戦い方に大きな修正を加えてくると予想している。
初戦で、ディベラはリーチの長さを活かしたボクシングの連打で、序盤はプラジャンチャイを苦しめたが、経験豊富なプラジャンチャイは、コンビネーションと強烈な膝蹴りで試合の流れを変え、終盤のラウンドではプラジャンチャイが戦いペースを掴んだ内容だった。
「ジョナサン・ディベラとの初戦で、1Rと2Rでは、まだ彼のスタイルを理解できていなかった。3Rまでに彼の動きを読み始め、彼の危険な武器が何かが分かったので、試合が楽になった。」
「私はあの試合、膝蹴りとキックで勝った。振り返って、ヒットした打撃を数えるなら、キックボクシングでポイントで負けたとは思わない。私はより多くのクリーンヒットを重ねたと信じている。」
プラジャンチャイは、ディベラの手数の多さに惑わされることなく、それらのコンビネーションが本当に有効打になっていたのか疑問を呈した。400戦以上の戦績を誇るベテランにとって、効いていない攻撃には意味がない。10月3日の試合を前に、プラジャンチャイはディベラがディフェンス面で修正を加えてくると予想しているが、勝利への自信は揺るがない。
「試合後、ディベラはジャッジの判定に不満そうだった。不満を持つのは彼の権利ですが、私にとっては、リプレイを見てヒットした打撃を数えればわかるはず。彼は動き続けたが、クリーンヒットは少なく、効果的に当たらなかったので、私は負けなかったと思う。」
「彼は確実に膝蹴りに対する防御に取り組むでしょう。なぜなら前回の試合で私は彼に多くの膝蹴りを当てたからだ。私も彼の強みに対抗する計画がある。」