ラファエル・ロバト・ジュニア

ラファエル・ロバト・ジュニアは、アメリカ出身の元総合格闘家であり、ブラジリアン柔術界を代表するグラップラーの一人。1983年オハイオ州シンシナティに生まれ、8歳でオクラホマ州オクラホマシティへ移り住んだ。父がジークンドーの指導者だったこともあり、幼少期から多様な武道を学び、13歳でブラジリアン柔術と出会う。

柔術ではサウロ・ヒベイロとシャンジ・ヒベイロのもとで黒帯を取得。2007年には世界選手権、パン選手権、ヨーロピアン選手権、ブラジレイロ（ブラジル全国選手権）を同一年に制覇する“黒帯グランドスラム”を達成し、世界にその名を轟かせた。黒帯でブラジレイロを制した初の非ブラジル人でもあり、史上2人目のアメリカ人世界王者として柔術史に名を刻んでいる。

2014年に総合格闘技へ転向。レガシーFCで無敗を貫き、2017年にBellator MMAと契約。以降も圧倒的なグラウンドスキルで連勝を重ね、2019年にはBellatorミドル級世界王座を獲得した。

しかし、その直後に脳の血管異常が発覚。安全面を考慮して競技活動を休止し、王座を返上。それでも柔術への情熱は衰えず、ADCCやIBJJF主要大会に復帰。2024年ADCC世界選手権では−99kg級で銀メダルを獲得し、再び世界の頂点に立った。

現在はオクラホマシティで「Lovato Jiu-Jitsu Association」を主宰し、後進の育成に力を注ぐ一方、世界各地でセミナー活動を展開。