“The Queen”ペッディージャー・ルッカオポーロントン

ペッディージャー・ルッカオポーロントン、通称 “The Queen” は、長年にわたりムエタイに人生を捧げてきたアトム級の天才ストライカーだ。7歳でムエタイを始めた彼女は、当時女性を受け入れるジムが見つからなかったため、父が自宅に「オー・ミークン・ジム」を建てたことから競技人生が本格的に始まった。

初めての試合はチョンブリー県のモンボンダーン・スタジアムで、相手は少年。敗戦はしたもののその経験を糧にし、「絶対に続ける」と決意。10歳になる頃には、すでに 100試合以上 を経験し、そのうち 70試合が男子との対戦。この驚異的なキャリアから、彼女には「少年を倒す少女」という異名が与えられた。

年齢とともに実力を増したペッディージャーは、2016年、わずか 14歳 にしてWMCムエタイ世界王者に輝き、“The Girl Who Could Defeat Boys” はやがて “The Queen” と呼ばれる存在へと進化した。

その後ボクシングにも挑戦し、タイ代表として国際大会に出場。アマチュアでメダルを獲得し、プロとしても活躍した。しかし、心の奥底にある情熱は常にムエタイにあった。

2023年序盤、ONE Friday Fights の2試合で圧倒的なパフォーマンスを披露し、世界最大の格闘技団体ONEチャンピオンシップと 6桁契約 を獲得。続く2戦でも相手を寄せつけない内容で勝利を重ね、同年12月には長年“女子最強ストライカー”と称されたアニッサ・メクセンを破り、ONE女子アトム級キックボクシング暫定世界王者 の座を手にした。

そして2024年3月、ジャネット・トッドとの王座統一戦に勝利し、ONE女子アトム級キックボクシング世界王者（正式王者） へと登り詰めた。

23歳にして王者。その才能と姿勢はまさに“女王”の名にふさわしく、彼女の支配はこれからも続いていく。