マルセロ・ガルシア
マルセロ・ガルシアは、史上最高のブラジリアン柔術家として世界的に知られる存在だ。
階級の枠を超えた“パウンド・フォー・パウンド最強”と評され、その名は柔術界の頂点に刻まれている。
ブラジル・ミナスジェライス州で生まれ育ったガルシアは、空手から武道の世界に入り、のちに柔道、そしてブラジリアン柔術と出会った。特にBJJには瞬く間に魅了され、人生をかけて学び、鍛え、競技に挑む道を選ぶ。
静かに頭角を現していた若きガルシアに転機が訪れたのは2003年。“No-Giグラップリングの最高峰”と呼ばれる ADCC世界選手権 に初出場し、77kg級で強豪ひしめくトーナメントを次々に突破。20歳の無名選手が、4試合中3試合をサブミッションで制して世界王者となり、格闘技界に衝撃を与えた。
その後14年間、ガルシアは比類なき実績を積み重ねる。ADCCでは 4度の世界王者 に輝き、IBJJF世界選手権でも 5つの王座 を獲得。驚異的なサブミッション率を誇り、勝ち続けるだけでなく“技術革新”そのものを体現し続けた。
彼の代名詞であるバタフライガード、アームドラッグからのバックテイク、ギロチンチョークは、いまなお世界中の選手が研究し、模倣する“教科書”となっている。
2011年のADCC制覇を最後に、ガルシアは競技生活から距離を置き、ニューヨークで自身のアカデミーの運営と家庭に専念した。
世界のトップアスリートを育てながら、柔術界の重要人物として存在感を放ち続けていた。
しかし2023年、胃がんの診断が下され、世界中のBJJコミュニティが彼のために動いた。ガルシアは一年間に及ぶ闘病と過酷な化学療法を乗り越え、ついにマットへ復帰。柔術から離れた時間は、むしろ彼に再び戦う意欲を与えた。
現在はハワイに新たなアカデミーを構え、完全復活を果たし、日々トレーニングに励んでいる。
42歳となったいまも、ONEチャンピオンシップの舞台で世界の精鋭たちと渡り合う準備は整っている。
ONEチャンピオンシップでの戦績
大会別結果
| 結果 | Sport | — | ラウンド | — | 対戦相手 | 対戦相手とイベント | 国 | 日付 | 大会 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
LOSS
サブミッション・グラップリング
サブミッション
サブミッション
1R (7:03)
|
サブミッション・グラップリング |
サブミッション
1R (7:03)
|
1R (7:03) |
|
ラクラン・ジャイルズオーストラリア
|
オーストラリア |
ONE Fight Night 38 |
|||||
|
WIN
サブミッション・グラップリング
サブミッション
サブミッション
1R (4:49)
|
サブミッション・グラップリング |
サブミッション
1R (4:49)
|
1R (4:49) |
|
今成正和日本
|
日本 |
ONE 170 |
|||||