ジャービル・ジャブライロフ

ジャービル・ジャブライロフは、無敗のままONEチャンピオンシップに登場したライト級MMAの新星だ。爆発的なフィニッシュ率と揺るぎない闘志を武器に、ONEのライト級戦線を駆け上がろうとしている。

チェチェンで生まれ、モスクワで育ったジャブライロフは幼い頃から格闘技一筋だった。学校よりも戦いに情熱を注ぎ、8歳でレスリングを始め、続けて4年間ボクシングを学ぶ。格闘技こそが自分の道だと早い段階で悟っていた。

息子の才能を見抜いた父は、13歳の頃からジャブライロフを国内外の都市へ送り込み、さまざまな練習環境を経験させた。それによって競技レベルだけでなく、視野とコミュニケーション能力も大きく広がっていった。

2017年、兄の治療のために家族でトルコへ移住。そこでONEファイターのハリル・アミールと出会い、彼の指導のもとでMMAの総合的なスキルを磨き始める。この出会いが、ジャブライロフのファイター人生を大きく変える転機となった。

2023年、18歳でプロMMAデビュー。ウェルター級で3連続フィニッシュ勝利を収め、その勢いがONEの目に留まり、2024年に契約が決定した。以降は「ONE Friday Fights」で圧倒的なインパクトを残している。

2024年7月、エドゥアルド・フレイタスを わずか20秒 でKO。2025年1月にはフーサン・ウラコフを 47秒 でTKO。続くONE Fight Night 32でもニコラス・ヴィーニャを初回TKOで下し、圧倒的な破壊力を証明した。

わずか20歳にして無敗、すべてがフィニッシュ勝利。世界の強豪が集結するONEのライト級戦線で、ジャブライロフは一気に頭角を現し始めている。その電光石火のフィニッシュは、世界タイトルへの道がまだ序章にすぎないことを示している。