“The Silent Assassin”ドミトリー・コフトゥン

ドミトリー・コフトゥンは、ロシア中西部・ウラル山脈近くにあるチェリャビンスク出身のムエタイファイター。

6人兄弟の一人として生まれ、ロシア人の母とタジキスタン人の父のもとで育った。父からは5歳の頃にはすでに、パンチの打ち方や腕立て伏せを教わっていたという。

幼い頃から常にスポーツや武術に取り組み、極真空手ではグリーン帯を取得。しかし14歳のとき、兄に連れられて初めて訪れたムエタイジムで、彼の運命は大きく動き出した。

アマチュアでの短い経験を経て、16歳でロシア国内の大会にてプロデビュー。その後も13試合を戦ったが、地元のムエタイシーンでは生活との両立が難しく、
競技だけでは生計を立てられなかった。

22歳になる頃には、仕事・練習・試合を同時に抱える日々が続き、「ムエタイを辞めるべきか」と悩んだ時期もあった。それでも“世界最高のファイターになる”という強い思いが、彼を支え続けた。

そして2024年、ONE Championshipから声がかかり人生が一変。世界規模の舞台を手にした今、バンタム級ムエタイ戦線を一気に駆け上がり、栄誉ある王座獲得を本気で狙っている。